設立1年でユニコーン企業に、元アドビCTOが設立したスタートアップTypefaceが注目される理由
Typeface、ブランドボイスを把握し、コンテンツ生成の基礎に
Typefaceの特徴は、ブランドボイスやブランドカラーを固定した上で、さまざまなコンテンツを生成できる点にある。 テンプレートには、マーケティング用の画像、ブログ投稿用のテキスト、インスタグラム広告、フェイスブック広告、YouTube用のテキスト、ポッドキャスト用のスクリプトなどマーケティング向けのものに加え、求人広告用コンテンツやセールスメールなど、人事や営業向けのテンプレートも用意されており、幅広い用途で利用することが可能だ。
基本的な使い方のステップ1は、ブランドボイス/カラーの設定から。企業や組織の「about us」ページのURLをインプットすると、Typefaceは、そのページ情報からブランドボイス/カラーを分析し、抽出してくれる。 たとえば、AMPメディアの「ABOUT AMP」や「MEDIA GUIDE」ページを読み込ませてみると、以下のブランドボイス/カラーが抽出された。ブランドボイスにおけるValueには、「Innovation(イノベーション)」「Entrepreneurship(起業家精神)」「Collaboration(コラボレーション)」の3つ、またTonesには「Inspiring(インスパイリング)」「Inclusive(インクルーシブ)」「Dynamic(ダイナミック)」の3つのキーワードが抽出された。このほかにもブランドルールや画像スタイルのルールを追記することもでき、細かなカスタマイズができるようになっている。現時点では、日本語の入力に対してもアウトプットは英語になってしまう点には留意が必要だ。
これらのブランドボイス/カラー/ルールに関する情報は、各プロジェクトで生成されるコンテンツのスタイルを規定するために用いられることになり、ブランドの一貫性を保つことができる。 ブログ生成などの基本的なテンプレートはJasperと似たところではあるが、1つのコンテンツを他の形式に変換する点では、よりスムーズなユーザーエクスペリエンスと評価できるかもしれない。たとえばYouTube Blendのテンプレートは、YouTubeの動画内容を解析し、ブログやフェイスブック用のコンテンツに自動変換してくれるもので非常に便利だ。使い方もYouTube動画のURLを入力し、どの形式に変換するのかを入力するだけ。プロンプト次第では、さらに細かな調整もできる。