自宅に「切手」がたくさん余っています。10月から郵便料金が「値上げ」されましたが、84円切手はもう使えませんか? 差額を払えば“新しい切手”に交換できるでしょうか?
10月1日から郵便料金が値上げされました。定形郵便物については実に30年ぶり、民営化以降では初めての値上げということもあり、レターパックなどをよく使う人にとっては痛い支出増となりそうです。 郵便料金が変わることで、切手の金額も変わります。「すでに84円切手をたくさん購入してしまった」「家にある切手はもう使えない? 」と不安な人もいるのではないでしょうか。 本記事では、郵便料金の値上げと、それに伴う切手の取り扱いについて解説します。 ▼「シャワーだけ」vs「お湯をためる」1人暮らしはどっちがお得? それぞれの水道代・ガス代を比較
郵便料金の値上げを振り返る
はじめに、郵便料金の値上げについて見てみましょう。10月1日からの郵便料金は図表1の通りです。 図表1
日本郵便 2024年10月1日(火)から郵便料金が変わりました。 より引用 大きな上昇となったのが25グラム以内の定形郵便物とレターパックです。25グラム以内の定形郵便物の料金はこれまで84円でしたが、10月からは110円と約30円も値上がりしています。数枚程度の書類を入れた郵便物のほとんどは84円切手があれば郵送できていたため、10月からは郵送物が多い人ほど負担が増えてしまいます。 また、レターパックはプラスが80円、ライトは60円の値上げとなっています。フリマアプリ利用時の発送やプレゼントの郵送などで使っていた人にとっては痛い値上げとなりそうです。 このほかにも、はがきや定形外郵便、速達などの郵便料金が値上げされています。郵便局で荷物や文書をよく送る人は、年間でどれくらい負担が増えそうか、この機会に確かめてみるとよいでしょう。
なぜ郵便料金の値上げが行われたのか
郵便料金の値上げが行われた理由として、日本郵便株式会社は、ホームページの「郵便料金の改定および新料額の普通切手の発行などについて」で次のように説明しています。 「郵便物数は、2001年度をピークに大きく減少しており、今後も、右肩下がりの傾向が継続していくことが見込まれます。他方で、人件費、燃料費などの上昇、協力会社への適正な価格転嫁その他の調達コストの増加など、営業費用の増加が見込まれるところです。(中略)今後とも、郵便サービスの安定的な提供を維持していくためには、郵便料金の引上げをお願いせざるを得ない状況にあります。こうした中、2024年6月13日(木)に25g以下の定形郵便物の上限額を定めている郵便法施行規則の規定が改正されたことを受け、今回、郵便料金の改定を実施することとしたものです」 値上げの理由としては、コストの増加と郵便法施行規則の改正が挙げられます。近年は物価上昇が続いており、燃料費や人件費などさまざまなコストが増えています。そのため、現行の料金では適切な郵便サービスが提供できないとの判断から、値上げが行われたようです。 また、2024年6月13日には郵便法施行規則が改正され、25グラムの定形郵便物の郵便料金を84円から110円に引き上げられることになりました。これに伴い、日本郵政グループは全ての郵便料金の見直しを図り、約30%程度の値上げを決めたということです。 値上げ幅の大きさから、これまでの料金がいかに安かったか実感した人も多いでしょう。今後の物価の上昇具合によっては、そう遠くないうちに再度値上げとなる可能性も考えられます。