百合子さま、三笠宮さまが眠る墓に埋葬 家族写真や子の乳歯も一緒に
101歳で15日に亡くなられた三笠宮妃百合子さまの本葬にあたる「斂葬(れんそう)の儀」が26日、東京都文京区の豊島岡墓地で営まれた。国際親善、母子保健の啓発、生け花など日本文化の普及に尽くした百合子さま。朝から夕方まで儀式が続く中、多くの参列者がその人柄をしのび、別れを惜しんだ。 【写真まとめ】東京・豊島岡墓地で営まれた「斂葬の儀」 中心的な儀式の「葬場(そうじょう)の儀」は午前10時過ぎに始まり、秋篠宮ご夫妻ら皇族方やゆかりの人、三権の長ら481人が出席した。三笠宮さま(2016年に100歳で死去)を支え、3男2女を育てた百合子さまの歩みを振り返る祭詞(さいし)が読み上げられ、喪主を務める孫の彬子さまがひつぎの前で深く頭を下げて拝礼。慣例で天皇、皇后両陛下と上皇ご夫妻は出席せず、侍従長らが使者を務めた。 午後は、ご遺体が落合斎場(新宿区)で火葬されて墓地に戻り、「墓所の儀」が営まれた。彬子さまや皇族総代の高円宮妃久子さまらが見守る中、三笠宮さまが眠る墓に百合子さまの遺骨も埋葬された。宮内庁によると、副葬品として家族写真や子供の乳歯、母親の高木邦子さん手縫いの着物のほか、普段から楽しんでいた漢字のパズルゲームなどが納められた。 祭壇の前では、2回にわけて一般拝礼もあり、903人が詰めかけた。千葉県佐倉市から来た元自衛官、衣笠陽雄さん(79)は父親が三笠宮さまと旧陸軍士官学校の同期だった縁で、ご夫妻と付き合いがあったという。拝礼後、「誰にでも分け隔てなく接してくださるご夫妻でした。百合子さまは優しく、いつもこまやかな気遣いをしていただいたので、お礼の気持ちを伝えました」と話していた。 【山田奈緒、高島博之】