アジア人初のGリーグ選抜チームに選ばれた富永啓生、夢のNBA入りへアピールなるか【NBA Gリーグ・フォール・インビテーショナル】
日本時間9月5日と7日にGリーグ主催のエキシビションマッチ「NBA Gリーグ・フォール・インビテーショナル」が、カリフォルニア州サンタクララで開催される。2022年にスタートした同エキシビションマッチは、今年で3回目。第1回目にはビクター・ウェンバンヤマ(サンアントニオ・スパーズ/当時メトロポリタンズ92)とスクート・ヘンダーソン(ポートランド・トレイルブレイザーズ/当時Gリーグ・イグナイト)の対決が大きな話題を呼び、昨年はアレックス・サー(ワシントン・ウィザーズ/当時パース・ワイルドキャッツ)やロン・ホランド(デトロイト・ピストンズ/当時Gリーグ・イグナイト)が活躍して評価を上げるきっかけとなった。 3回目となる今回は新たに結成されたGリーグの選抜チーム「NBA Gリーグ・ユナイテッド」(以下、Gリーグ・ユナイテッド)と、セルビアのMega MISが対戦する。そしてGリーグ・ユナイテッドには、日本代表としてパリオリンピックにも出場した富永啓生が、同チーム初のアジア人選手としてメンバー入り。NBAでプレイするという夢を叶える上で、大事なアピールの場となる。
険しいNBA入りへの道
改めて富永が置かれている状況を整理しよう。富永は現在、インディアナ・ペイサーズとエグジビット10契約を結んでいる。同契約は最低年棒かつ無保証で、主にレギュラーシーズン開幕前のトレーニングキャンプに参加するための契約だ。開幕までに、NBAとGリーグチームを行き来できる2ウェイ契約への切り替えが可能だが、ウェイブ(契約解除)された場合でも契約チーム傘下のGリーグチーム(富永の場合はペイサーズ傘下のインディアナ・マッドアンツ)と契約すればボーナス金を受け取ることができる。 なお、2ウェイ契約枠は各チームで3つあるが、ペイサーズはトリスタン・ニュートン、エンリケ・フリーマン、クエントン・ジャクソンの3人で埋まっている。そのため誰かが契約解除されない限り、富永はGリーグでシーズンをスタートすることになることが濃厚だ。とはいえ、このエキシビションマッチでのパフォーマンスでフロントの評価が変わる可能性もゼロではないため、しっかりとインパクトを残しておきたい。