ほうれん草、しっかり茹でてもアクが残る?茹でた後の「ひと手間」で解決【管理栄養士が解説】
ほうれん草の正しい下茹で方法とは?
冬に美味しいほうれん草。栄養価が高い食材ですが、必ず下茹でが必要って知ってましたか?そこで管理栄養士がほうれん草の下茹で方法をご紹介します。
ほうれん草はなぜ下茹でが必要なの?
■アクを除くには茹でることが必要 ほうれん草には他の野菜よりも多くアクの成分が含まれています。アクをしっかりと取り除かないとえぐみが残ってしまい、お料理の味が悪くなってしまうのでしっかりと取り除くことが必要です。 アクの成分は水に溶けやすいので、下茹でをすることで取り除くことができます。レンチンや蒸す調理ではアクの成分がほうれん草の中に留まって外に流出しないため、必ず茹でることが必要なのです。 ■アクの成分は「シュウ酸」 ほうれん草のアクはシュウ酸という成分です。シュウ酸は野菜のアクの成分であり、ほうれん草以外にもさつま芋やオクラなどに含まれています。 シュウ酸は体で何かはたらきがある訳ではありません。それどころか、摂りすぎるとカルシウムや鉄の吸収を妨げてしまい、また尿路結石の原因にもなるので注意が必要です。
ほうれん草の正しい茹で方
■よく洗って丸ごと茹でる 切って茹でた方がアクは取り除きやすくなりやすくなりますが、ビタミンCなど水に溶けやすいビタミンも同時に流出してしまいます。根が太い場合は切り込みを入れるなどして、切らずに丸ごと茹でるようにしましょう。 ■葉と茎の部分は時間差をつける 茎の部分は硬く茹でる時間がかかりますが、葉も茎と同じ時間茹でてしまうと葉がドロドロになってしまいます。沸騰したお湯にほうれん草の下の半分をつけ、1分30秒程度茹でた後、葉の部分をお湯に沈めて更に1分程度茹でると、葉も茎も美味しく茹でることができますよ。 ■たっぷりのお湯で茹でる ほうれん草のアクは水に溶け出る性質があるので、水分にしっかり浸かるように茹でる時のお湯はたっぷりと用意しましょう。フライパンなどではなく、お鍋で茹でるのがおすすめです。 茹でた後もボウルに入れた水にさらすか、流水を当てるなどすると表面についたアクをしっかりと取り除けますよ。
ほうれん草は下茹でをしっかりしよう!
ほうれん草は下茹でをすることで、美味しく安心して食べることができます。今回ご紹介した方法をぜひ参考にしてみてくださいね。 ■永吉みねこ フリーランス管理栄養士。献立・レシピ・栄養バランスが即キマる! 即決バランスクッキングスクール代表。「忙しくてもちゃんと簡単に自炊」をサポートするコンテンツ・レシピを提供。延べレシピ開発数は2,000以上。 ●Instagram>>https://www.instagram.com/mineko_health_gohan/ ●公式HP>>https://mineko-nagayoshi.studio.site/