「ミャクミャク」になぜ「様」が付いたのか? 研究者に聞くキャラとしての魅力とは
「気持ち悪い」が「かわいい」に変わったワケ
7月のイベントでは、名前とともにミャクミャクのきぐるみ姿も披露されました。実を言うと、それまで筆者はミャクミャクのことを少し気味が悪いと感じていたのですが、きぐるみが壇上に登場した途端、「あれ、案外かわいいんとちゃうか」と認識がガラッと変わりました。ツイッターを検索してみると、同じように心変わりをしたという内容の投稿を複数見かけましたので、筆者だけではないようです。 この心変わりについて、安斎教授は「キャラが人間と同じような体型に落とし込まれると、かわいく見えてしまうものなんです。だから、よちよち歩きで頭が大きい幼児体型のミャクミャクが登場した瞬間にですね、もう無条件で『かわいい』と認識して、受け入れることができたんじゃないでしょうか」と分析します。
ミャクミャクは海外の人々にも受け入れられるか
大阪・関西万博の本番時には外国人も訪れます。ミャクミャクは海外の人々にも受け入れられるのでしょうか。安斎教授は、「例えば、描いてはいけない肖像画を描くなど、宗教的な教えに反して反感を買うケースはありえますが、今回のミャクミャクは由来が分からないので、宗教観にともなう反感は持たれにくいんじゃないかなと思います。日本っぽいキャラなので受け入れられるのではないでしょうか」と見ています。 2025年日本国際博覧会協会のキャラ名発表時のプレスリリースには、ミャクミャクの横に(MYAKU-MYAKU)と記されていました。今後、ミャクミャクは海外の人々にも「MYAKU-MYAKU SAMA」と呼ばれて親しまれる存在になれるでしょうか。 (取材・文:具志堅浩二)