「緊密な協力」に向けた尹大統領の期待にも…ウクライナ戦・分担金「トランプリスク」
主要安保問題めぐり尹大統領とトランプ前大統領との間に「意見の相違」 大統領室「今は答えるのが難しい」、「どう出るか分からない」
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が6日、ドナルド・トランプ前米大統領の大統領選挙勝利宣言に「今後も緊密に協力していくことを期待する」と祝意を伝えた。 尹大統領は同日、X(旧ツイッター)への投稿で、祝辞を述べたうえで「これまで見せてきた強力なリーダーシップのもと、韓米同盟と米国の未来はさらに明るく輝くだろう」と英語でメッセージを伝えた。さらに「今後も緊密に協力していくことを期待する」と述べた。 大統領室高官はこれに先立ち、「米国の大統領選の結果が最終的に確定すれば、尹大統領と当選者との間に意思疎通の機会が近々設けられるものと期待している」と述べた。 同高官は「民主党と共和党の大統領選キャンプの主要参謀たち、そして過去に政府で働いた経験のある助力者たちと緊密な疎通と政策協議を続けてきた」として、選挙結果がどう出ても韓米同盟には大きな変化がないと説明した。 トランプ前大統領の当選が確実視されたことで、韓国の安保などに及ぼす影響に対する懸念が高まっている。特にトランプ前大統領がこれまで、当選すれば「ウクライナ戦争を直ちに終わらせる」という立場を示してきただけに、ロシアへの北朝鮮軍の派兵に対する韓国政府の対応基調にも影響を及ぼすものとみられる。 同高官はこれについて、「様々な要因があり、(米国の新大統領就任後の状況について)今答えるのは難しい」としながらも、「明らかなのは、北朝鮮の参戦が韓国の安保を脅かしているということだ。これに対して必要な予防措置は十分に検討していく」と述べた。 さらに、韓国と米国は4日、2026年から韓国が支払う在韓米軍防衛費分担金(1兆5192億ウォン)を定めた第12次韓米防衛費分担金特別協定(SMA)に署名したが、トランプ氏の当選が確定した場合、防衛費分担金の再交渉を求める可能性もある。最近、トランプ氏がメディアとのインタビューで「私がそこ(ホワイトハウス)に入れば、彼ら(韓国)は(在韓米軍駐留費用として)年間100億ドルを払うことになるだろう」とし、「韓国は『マネーマシン』(Money machine・現金自動支払い機)」だと述べたことがあるからだ。 大統領室の高官は「来年2月以降に新しい米大統領がSMAの結果に対してどのように出るか分からない」とし、「明らかなことは防衛費分担金の規模、金額そのもの以外にも、私たちは韓米同盟でさまざまな内容の貢献を拡大してきており、米国もそのような内容をよく理解していることは申し上げられる」と述べた。 イ・スンジュン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )