「相手バッテリーの思うつぼだった」阪神、連敗ストップも打線はやはり振るわず…球団OBは打撃陣のコース見極めに苦言「自らカウントを悪くした」
6月2日、阪神はZOZOマリンスタジアムでロッテとのカード最終戦を1-0で勝利し、連敗を「5」でストップした。得点は初回に森下翔太が放った先頭打者本塁打の1点のみだったものの、先発・才木浩人が9回を無失点に抑える力投で今季6勝目、チームに6試合ぶりの勝利をもたらした。 【動画】阪神・才木浩人、渾身の116球! 圧巻完封で虎のエースは咆哮 才木はロッテ打線を相手に被安打6、6個の三振を奪い116球でシーズン3度目の完封勝利。苦しい状況に置かれたチームを救う、エースらしいピッチングで連敗ストップに貢献した。だが、前日から大幅な入れ替えが行われた打線はこの日も計4安打に終わっている。ロッテ先発・メルセデスの好投もあり、阪神打線の元気のなさがより目立つ結果となった。 何とか6連敗は免れたものの、この試合の内容をみても打線への不安は尽きない。そして球団OBからもこの試合展開を踏まえた上で、阪神ナインに奮起を促す声なども送られている。 2002年から3シーズン阪神の投手コーチを務めた佐藤義則氏が、YouTubeチャンネル『佐藤義則チャンネル』の中で6月2日の試合内容について自身の見解を語っている。 完封勝利を飾った才木の投球に関しては、「今日はストライクを先行させるなど、常にカウント負けしていなかったことが良かった」「完璧に近い、ナイスピッチングだった」などと述べており、右腕のパフォーマンスに賛辞を並べた。 だがその一方で、メルセデスを打ちあぐねた打線には、「右バッターのインコースに入ってくるスライダー。ボールからボール(のコース)を尽く振っていたのが目についた」と指摘。この日は、1番に森下を置き、右打者6人をスタメンに起用したものの、左腕から繰り出される変化球に苦しんだと評している。 さらに、「あれでは前に飛ばない。もうちょっと見ることで四球も増やせたはず」と低めのコースに対する見極めの重要性を説きながら、「ボール球を振って自らカウントを悪くしている」「相手のバッテリーの思うつぼだった」などと苦言を呈した。 また、近本光司を4番に置くなど大胆な打順変更を試みた岡田彰布監督の采配には、「監督は四苦八苦している」と述べながら、「すぐには結果は出ないと思う」などと見通している。 動画の中で佐藤氏は、「やっぱり下を向いたらダメ。上手くいくように監督、選手、コーチがみんなで打開策を考えてやっていって欲しい」とチーム全体に発破をかけている。ともあれ、連敗を止めたこの日の勝利が、今後に向け大きな意味のあるものになることを願うばかりだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]