坂戸西、後半の3発で叡明を下し2回戦突破
決勝点はこの1分後に早々と訪れた。切敷が左から軽快に運んでシュート。郡司がこぼれ球に素早く反応し、ゴール右に確実に流し込んだ。39分には谷口がパンチの効いた一撃を決めて3点目。この得点で勝負は決まった。 後半の叡明は相手にペースを持っていかれ、好展開からビッグチャンスを構築する流れにならなかった。守備網を切り崩すプレーが少なくなったが、アディショナルタイムに左から速い攻めを仕掛けて川村が意地の1点を返した。 坂戸西はこの夏休み、合宿やフェスティバルなどを通じ練習試合を数多くこなした。就任9年目の吉田監督は「うちの特長はトップとサイドの推進力ですが、たくさんのトレーニングマッチで攻守ともに強化できたと思います。守備面では故障したセンターバックの穴を埋める作業に追われたが、ここにきてようやく安定感が出てきました」と述べた。 山地はFWだが主将らしく守備の指示も出すそうで、「みんなで話し合って決まり事を共有したいという思いから実行しています」と話す。CBの平澤俊希(3年)は「うちは点を取ってくれる人が前にいるので、後ろはシンプルに跳ね返して無失点を心掛けています」とチームコンセプトを口にした。 昨夏は1次予選代表決定戦で越ヶ谷に無得点で敗れた。ふたりの攻守の柱は「今年こそ次も勝って決勝トーナメントに進み、そこでもいい成績を残したい」と異口同音に決意を示した。 (文・写真=河野正)