今すぐ「AIに淘汰される上司」の悲しすぎるルーツ 上司の仕事は「情報管理」でなく「目標管理」である
しかし、これまでやってきた「情報管理」が自分の仕事であり、「情報管理」することで「責任」をまっとうできると誤解しているマネジャーは、このような便利なシステムを使いたがらない。 自分の仕事がなくなるからだ。 これまでは、 「現状どう?」 「今期の数字はいきそう?」 と会議でヒアリングしていればよかった。しかしシステムが導入されると、現状のデータに基づいて、どこに問題があり、どのように問題解決すべきか。「コンセプチュアル」を使って仮説を立てなければならない。
■アナログに固執するマネジャーは失望される 部下にとっては、そのほうが断然ありがたいはずだ。とくに、デジタルネイティブの若者は「タイパ」を重んじる。はやく成果を出したいし、はやく成長したいのだ。 だからこそ、便利なデジタル技術を使わず、データを分析することもなく、口頭で確認しようとする上司に対し、強い違和感を覚えるのだ。 「一見ムダのように見えて、実は意味のあること」 などと到底思えず、 「本当にムダなこと」
と、若者の目には映るだろう。 ・ムダが多すぎること ・昔のやり方を変えないこと この2点が部下を失望させる。どこでデジタル技術を使い、どこでアナログのコミュニケーションをするのか。そのメリハリがないマネジャーは、AIによって淘汰されていくに違いない。 新刊『若者に辞められると困るので、強く言えません:マネジャーの心の負担を減らす11のルール 』では、現代の若者にどのように接したらいいのか? ちょうどいいマネジメントのルールを11のテーマに沿って解説した。
ぜひ本書を参考に、若者を正しく導いてもらいたい。
横山 信弘 :経営コラムニスト