今すぐ「AIに淘汰される上司」の悲しすぎるルーツ 上司の仕事は「情報管理」でなく「目標管理」である
「優しく接していたら、成長できないと不安を持たれる」 「成長を願って厳しくしたら、パワハラと言われる」 ゆるくてもダメ、ブラックはもちろんダメな時代には、どのようなマネジメントが必要なのか。このたび、経営コンサルタントとして200社以上の経営者・マネジャーを支援した実績を持つ横山信弘氏が、部下を成長させつつ、良好な関係を保つ「ちょうどよいマネジメント」を解説した『若者に辞められると困るので、強く言えません:マネジャーの心の負担を減らす11のルール』を出版した。
本記事では、AIをはじめとする技術の進化に伴って、若者がついていきたいと思う上司像が変化していることを書籍の内容に沿って解説する。 ■上辺だけ優しい上司には部下はついてこない 新刊『若者に辞められると困るので、強く言えません』の反響がとても大きい。出版以来、多くの企業から問い合わせがきている。ほとんどが経営者、幹部からだ。 「若い人にも問題があるが、上司にも問題がある」 「中間管理職への教育を考え直したい」
という声が多数だ。部下が成長しないのは部下本人の問題だと決めつけていることに、企業のトップたちはずっと違和感を覚えていたのだ。だから本書が発売されると、堰を切ったように「やはりそうか!」「そうだと思った」と声が上がっているのである。 残念なことに、現在の若い人はホワイト「すぎる」職場に魅力を覚えない。とくに上辺だけ「優しすぎる上司」はリスペクトされなくなっている。リスペクトされないどころか、ヒドイときは失望されるケースもある。
■若者が上司に失望する2つの原因とは? 若者が上司に失望する原因は、以下の2つだ。 (1)ムダが多すぎること (2)昔のやり方を変えないこと デジタルで武装し、タイパ(タイムパフォーマンス)を強く重んじる若者たちに、 「なんでそんなムダなことをしているんだろう?」 と思われたら、失望されるのも仕方がない。 実務に関しては大丈夫だろう。ムダなことは、ほとんどないはずだ。これ以上、作業現場で「ムリ・ムダ・ムラ」をなくそうとしても難しいほど、日本は改善活動が徹底されている。