29歳で迎える箱根駅伝予選会 東大大学院から、初の本戦出走をめざす「進化したところを見せられたら」
9月19日、日本インカレ1日目に行われた男子10000m決勝で、東京大学大学院の古川大晃(D4年)が10位に入った。中盤まで留学生にくらいつき粘りの走りを見せた古川。「箱根駅伝出場」の目標に向けて走り続ける。 【写真】日本インカレで留学生にくらいつく古川、仲間から「かっこいいぞ!」と声援が飛んだ
自分のリズムで飛び出し、留学生に食らいつく
レースには19人が出場。スタートするとすぐに桜美林大学のネルソン・マンデランビティ(3年)が飛び出し、古川もそこについた。3周目に2人は追いついてきた留学生に吸収され、先頭集団は7人に。はじめの1000mは2分50秒、次の1000mも2分50秒だったが、2000mから3000mは3分4秒と大きなペース変動があった。古川は徐々に集団の後方に下がりながらも、必死に先頭集団にくらいついていった。応援している仲間たちからは「古川さん!がんばれ!!」「古川粘れ!かっこいいぞ!!」と大きな声が飛んだ。 6000mをすぎると留学生集団はペースアップ。古川は離されて単独走になった。粘る古川に、第2集団で走っていた選手たちが徐々に追いついてきた。残り4周となったところで後ろから追いついてきた京都産業大学の小嶋郁依斗(かいと、4年、滋賀学園)、湘南工科大学の松田朋樹(4年、白鷗大足利)、東洋大学の網本佳悟(3年、松浦)にとらえられ、突き放された。最後は全体10位でのゴールとなった。 レース後、古川に留学生についていった狙いを聞いてみると「正直あそこの位置で行けるとは思っていなかったんですけど、ただ積極的に、自分の良いリズムでいきたいなと思っていました」と決して狙って留学生についていったわけではなかったと明かす。「まさか6000mまで留学生と走れるとは思っていなかったので、楽しかったです」 一方、日本人トップを取れなかったことに話を向けると「5000m、6000mぐらいからもしかしたらと思って、欲が出てきました」と率直に振り返る。小嶋らに抜かれた時もついていきたかったが、力及ばずだった。