箱根駅伝 中大は4区までトップ守るも2位 トップ青学大と1分47秒差で復路へ
第101回東京箱根間往復大学駅伝競走往路(2日、東京・大手町-神奈川・箱根町芦ノ湖駐車場=107.5キロ)青学大が5時間20分1秒で2年連続7度目の往路優勝を果たした。3日の復路に総合2連覇が懸かる。中大が1分47秒差の2位で続き、早大が3位。2年ぶりの総合優勝を目指す駒大は4位、大学駅伝3冠に挑む国学院大は6位だった。 目前まで迫っていた往路優勝を逃した。中大は山上りの5区、9・6キロ地点までトップを譲らない大健闘。1区の激走から芦ノ湖に駆け付けた吉居駿恭(3年)は、2位でゴールテープを切った園木大斗(4年)を出迎えた。 「もっと自分たちで広げていれば、優勝させてあげられたんじゃないか、と思う。ちょっと申し訳なさもありました」 終盤まで往路の主役は赤のたすきだった。吉居が1時間1分7秒の区間記録で独走し、2位の駒大に1分32秒差をつけて2区につないだ。 2022年に兄・大和(現トヨタ自動車)が新記録を樹立した区間。12月中旬に1区と決まってから4度も当時の兄の動画を見て、イメージを膨らませていた。「届かなかったけれど、満足はしている。まさか自分が独走できるなんて。すごくうれしくて涙が出ちゃいました」。3区では本間颯(2年)が区間賞の走りを見せるなど、チームは波に乗った。 23年は総合2位に入ったが、前回大会は苦しんだ。上位候補に挙げられながら1区から19位と出遅れて、総合13位でまさかのシード落ちを喫した。エントリー16人中14人に風邪の症状が出ていた。今回は体調管理をさらに徹底。藤原正和監督は「絶対に強いんだよ、お前たちは」と声をかけ続けた。 「何が起こるかわからないのが箱根駅伝。(青学大に)ピクニックにしないように頑張りたい」と藤原監督。29年ぶりの総合優勝へ、古豪が死力を尽くす。(阿部慎)