ファンアールトがいよいよ登場、ファンデルプールとの今季初顔合わせは残念ながらお預け【シクロクロス2024/25 WC第9戦 デンデルモンデ:プレビュー】
新しい年が明け、シクロクロスシーズンはさらに加熱していく。1週間後に欧州主要国のナショナルチャンピオンシップ、4週間後には世界一決定戦を控え、UCIシクロクロス・ワールドカップもいよいよ終盤戦。クライマックスに突入だ。1月5日(日)、第9戦デンデルモンテ(ベルギー)では、シーズン総合優勝をかけた熾烈なバトルが繰り広げられるに違いない。 大会2日前の金曜日、残念なニュースが飛び込んできた。12月27日の大会でコース脇の木の杭に激突し、肋骨を痛めていたマチュー・ファンデルプール(オランダ)が、欠場を決めたのだ。ご存知の通り当該レースも2日後のワールドカップ第8戦ブザンソン大会も、世界王者は独走で圧倒したのだけれど、痛みは消えるどころか違和感が徐々に増しているとのこと。予定していた1月1日と3日の大会をスキップし、今戦についても「まだ早すぎる。起伏のある地形ではいまだ肋骨が痛い。現時点では、我慢強くい続けるしか選択肢はない」と本人がコメントを出した。
つまり5戦5勝とこの冬を負けなしで折返したマチューと、年末にようやくシクロ転戦を始めたワウト・ファンアールト(ベルギー)との、今季ワールドカップでの初顔合わせはお預けとなった。永遠のライバル2人が揃ってスタートラインに並んだのは、ここまでマチューが負傷した12月27日に1度きり(マチュー優勝、ワウト4位)。しかも事前に発表されたスケジュールによれば、残された直接対決の機会は、1月25日マースメヘレン大会しかない。
ちなみに2020年末に誕生したデンデルモンテ大会は、第1回・2回大会ともにCovid-19感染対策のため無観客開催で、ともにマチューvsワウトの凄まじい死闘の舞台となった。いずれもひどい雨で……そして、いずれもワウトが独走でレースを制している。表彰台の顔ぶれも2年連続同じで、ビッグ2に続いて表彰台の3番目の段はトゥーン・アールツ(ベルギー)が立った。さらには2回とも、4位にはマイケル・ファントゥレンハウト(ベルギー)が甘んじた。
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