メタのARグラス「Orion」がヤバすぎる。生成AI×メタバースで何が変わるのか?
Meta Connect 2024で明らかに、AI駆動のメタバース構想全貌
メタはこの1年、生成AI関連の取り組みに没頭してきた。こうしたAIの取り組みがメタバース戦略にどのように生かされるのかが注目されるところ。2024年9月に実施されたイベントMeta Connectで、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、人工知能(AI)を融合させたメタバース戦略の全貌が語られた。 ザッカーバーグCEOは、これらの技術が単なる未来の構想ではなく、日常生活に溶け込む現実となるビジョンを提示。ハードウェア、AI統合、新規パートナーシップを通じて、メタはAI駆動の没入型メタバースの基盤構築に乗り出しているという。 特にAIは、インテリジェントな仮想世界を構築する上で中核的な役割を担う。メタのビジョンは、ユーザーの相互作用から学習し、よりパーソナライズされた体験を提供する適応型かつ応答性の高い空間を作り出すことにある。AIを仮想世界に組み込むことで、メタバースを単なる社交やゲームの場ではなく、学習、仕事、個人の成長のハブにすることを目指す。 またメタバース内における仮想アシスタントの構築においてもAIが重要な役割を担う。タスク実行、仮想空間ガイド、パーソナライズ、レコメンドなどを実行する生成AI駆動の仮想アシスタントを構築することで、より直感的な仮想世界を構築するという。 ハードウェア面では、Ray-Banスマートグラスの進化がメタバース戦略の重要な一歩になる。 2024年版のスマートグラスは、カメラ機能の向上、音声コントロールの改善、AIとの統合を特徴とし、ARをより身近で実用的なものにするというメタの戦略を体現。ザッカーバーグCEOは、これらのスマートグラスが現在のARと、より高度な混合現実体験を提供する「Orion」ARグラスのような将来のデバイスとの橋渡し役になると強調している。 Orion ARグラスは、メタのメタバース構想における次世代デバイスとして位置付けられている。デジタルオブジェクトを現実世界に重ね合わせることができるこれらのグラスを通じて、生産性、コミュニケーション、エンターテインメント体験を強化するのが狙いだ。 さらに、ソーシャル、ビジネス、クリエイティブ産業にまたがるOrionアプリケーションの提供により、ARをスマートフォン並に普及させる野望も明らかにされた。 VRヘッドセット「Meta Quest 4」も、メタバース戦略の重要な要素だ。Quest 4は単なるゲーミングデバイスではなく、フィットネスや生産性向上のための多目的ツールとして位置付けられている。 フィットネストラッキング機能やウェルネスアプリの充実により、エンターテインメント以外のユースケースを拡充、また仮想会議やリモートコラボレーションを強化する新機能の追加により、生産性ツールとしても存在感を高める計画だ。