HyperLiquidのイーサリアム取引高、ビットコインを上回る──総取引高は約77兆円超え
マイルストーンを達成しているのはビットコインだけではない。カスタムビルドのレイヤー1ブロックチェーン上で稼働する、有数のオンチェーンパーペチュアル取引プロトコル「ハイパーリキッド」は、プラットフォーム上でビットコインよりもイーサリアムのアクティビティが多くなるという印象的な記録を打ち立てている。 DefiLlamaによると、同プラットフォーム上の累積パーペチュアル取引高は5000億ドルを超え、年初来15倍という驚異的な上昇を記録している。 このプラットフォームでは、過去7日間で1日平均50億ドル以上の取引高があり、過去24時間のオンチェーンパーペチュアル市場の総アクティビティの45%以上を占めている。 さらに興味深いのは、ビットコインではなくイーサリアムが今週の活況を牽引していることだ。12月9日以来、イーサリアムのパーペチュアル取引は70億ドルの累積取引高を記録している。データ・ソースのstats.hyperliquid.xyzによると、これはビットコインの59億4000万ドルよりも18%多い。 イーサリアムはまた、11月下旬以降、同プラットフォーム上の累積想定建玉の伸びもリードしている。当記事執筆時点では、8億5750万ドル相当のイーサリアムパーペチュアルがアクティブで、建玉総額34億9000万ドルの25%近くを占めている。 ハイパーリキッドにおけるイーサリアム取引の活発化は、時価総額で2番目に大きい暗号資産(仮想通貨)であるイーサリアムの次の上昇を促進するかもしれない粘着性の高い資本を象徴している。 CoinDeskのデータによると、当記事執筆時点でイーサリアムは3900ドル、年初来の上昇率は70%に達している。 ハイパーリキッドの活況は、同プロトコルが一般的な汎用チェーンではなく、目的に特化したプロトコルであることに起因していると、一部の観測筋は述べている。 「ハイパーリキッドの成功は、機関投資家レベルのパフォーマンスと、KYC(本人確認)要件がないといったDeFiのアクセシビリティを融合させ、プロダクト・マーケット・フィットを優先させたことに根差しているようだ。アクティブなトレーダーにより気前の良いインセンティブを提供することで、ハイパーリキッドはユーザーのニーズに密接に寄り添い、将来の暗号資産プロジェクトの新しい基準となる可能性がある」とアルゴリズム取引会社ウィンターミュート(Wintermute)は指摘している。