「見てる人はもどかしいかもですが…」3カ月ぶり2ゴール目、ブライトン三笘薫27歳が現地記者に明かした本音…新監督「ミトマをゴールで評価してない」の意味
「見てる人はもどかしいかもしれないですけど…」
前半の三笘は自陣深くまで戻り、粘り強い守備を見せた。その一方で、相手ゴールから遠いエリアでのプレーを強いられ、攻撃面で大きな見せ場を作れなかった。三笘の記録は前節まで1ゴール、2アシスト。そこで、三笘に少し突っ込んだ質問をしてみた。 「ゴールは後半に生まれましたが、前半は難しかったように思う。監督の指示もあり、守備に走る場面が多く、ゴールから遠いエリアでプレーすることも多かった。三笘選手としてはゴール、アシストが欲しい。ジレンマや難しさはありますか」と。27歳のアタッカーはこう答えた。 「まずは守備からしないといけない。特にアウェイの試合はそういうところがあります。失点しなければ、自分たちに流れは来ることもわかってます。もちろん今日は、戦術的な観点からも、より中央のエリアで立ち位置を取ることが多かった。なので、サイドに開いてドリブルを仕掛ける回数は減りました。 周りの人からすればそこはわからないと思いますが、そういう戦術の中でプレーしている。監督の戦術を遂行して、(攻撃を)やっていかないといけない。見てる人はもどかしいかもしれないですけど、僕としてはチームとしてやるべきことをやっているつもりですね」
「ミトマをゴールやアシストで評価しているわけではない」
今年6月から指揮を執るファビアン・ヒュルツェラー監督が重きを置いているのは「失点しないこと」。三笘を含めたアタッカーにも守備意識を高く持ってプレーするよう求めている。守備をこなした上での攻撃だ。 実際、ヒュルツェラー監督は「私はミトマをゴールやアシストで評価しているわけではない。彼にいつもディフェンスを求めている。もちろんゴールを決めたら嬉しいが、チームのためにハードワークすることを評価している」とし、三笘が優れたチームプレーヤーであると称賛する。 この点は、攻撃色の強かったロベルト・デゼルビ前監督時代とは少しばかり異なる。三笘を含めたウインガーに要求されたのは「相手のゴール前でいかに突破するか、いかに危険な場面を作るか」。もちろんヒュルツェラー監督からも同じようなタスクを求められているが、先述したようにあくまでも守備で助けた上での攻撃である。 こうした新しいタスクや新しい監督の下で、三笘は自身が成長しているとの実感があると言う。 「もちろん練習の時からそうですが、僕も試合の中で色々な戦術を身につけてきている。動き方やポジショニングなど、 成長してるところはある。自分としてもそれに気がついていますし、良いことだと思っています。しっかり守備をして失点をしなければ、崩れないチーム。そこをまず第一にやるのが必要かなと思いますね」 三笘は「まずはチームの勝利のためにやらないといけない」と力を込める。守備を含めたチーム戦術を遂行し、その上でゴールやアシストを狙う。もちろん結果は欲しい。だが、チームの勝利が第一である。さらに、いかに自身の結果を伸ばしていけるか。ここが、今季の三笘のポイントになる。 三笘とブライトンの次戦は、29日にホームで行われるサウサンプトン戦だ。
(「欧州サッカーPRESS」田嶋コウスケ = 文)
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