家にいながら旅気分! 映画ライターおすすめの旅映画4選。
海外旅行にも行きたいけれど、もう少し先かなと考えているあなたに。お家でまったり"旅気分"を味わうのはいかが? 映画ライターの細谷美香、久保玲子、立田敦子、金原由佳が厳選した旅映画と見どころを紹介! いつか行ってみたい、憧れの旅先に出合えるかも。
フランスの田舎が舞台、ハートウォーミングなドキュメンタリーがここに。 細谷美香推薦➡➡︎『顔たち、ところどころ』
ヌーヴェルヴァーグの祖母とも言われる映画作家、アニエル・ヴァルダと、54歳年下の巨大ポートレートで知られる写真家でアーティストのJR。ふたりはフランスの村を巡りながら、そこに住む人の"顔たち"と出会い、敬意を込めて撮影していく。偶然が必然に、日常が非日常になる特別な瞬間を切り取った、ロードムービーのようなドキュメンタリー。田舎町の素朴な風景や、ゴダールの『はなればなれに』を思わせるルーブル美術館のシーンにも旅心を誘われる。この映画を観た後には、カメラ片手にいつもの街を旅するように散歩したくなるかもしれない。 『顔たち、ところどころ』 ●監督・脚本・ナレーション:アニエス・ヴァルダ、JR ●出演/アニエス・ヴァルダ、JR ●2017年、フランス映画 ●89分 ●DVD ¥4,180 ●発売元:アップリンク 販売元:TCエンタテインメント © Agnès Varda - JR - Ciné-Tamaris - Social Animals 2016
画家、フリーダ・カーロを生んだ情熱の国メキシコの旅情を味わう。 久保玲子推薦➡➡︎『フリーダ』
『哀れなるものたち』のベラの大きなインスピレーション源になっていたフリーダ・カーロ。同じメキシコ出身の女優サルマ・ハエックがフリーダを演じた、ジュリー・テイモア監督による伝記映画です。マティスモの国でアイデンティティを模索し、世界のアーティストや思想家たちと交流したコスモポリタン。夫ディエゴ・リベラとは離婚再婚し、ジョージア・オキーフやチャベラ・バルガスとも恋愛関係にあった自由な精神の持ち主が歩いたソカロ(中央広場)、大病と大事故による後遺症の壮絶な痛みと闘いながら絵筆を握った生家 "青い家"(現:フリーダ・カーロ記念館)など、ゆかりの地も登場し、アステカとスペイン文明が混じり合った風土、強烈な日差し、溢れる色彩、熱帯の燃える緑が情熱の国メキシコへの旅情を誘います。