家にいながら旅気分! 映画ライターおすすめの旅映画4選。
フリーダの遺言により、死後50年を経て数百点の遺品が公開された。写真家の石内都が彼女の遺品と対峙した写真集からは、石内が見出したフリーダ像が立ち昇ります。撮影風景を追ったドキュメンタリー『フリーダ・カーロの遺品 石内都、織るように』もオススメです。 『フリーダ』 監督:ジュリー・テイモア 脚本:クランシー・シーガル、ダイアン・レイクなど 出演:サルマ・ハエック、アルフレッド・モリーナ 2002年 アメリカ映画 123分
結婚生活を赤裸々に語った、愛の物語。 立田敦子推薦➡➡︎『イタリア旅行』
異なる文化、通じない言葉、なじみのない食べ物。旅の刺激は、人を無防備にし、封じ込められていた感情が解き放たれる。叔父から相続した別荘を売却するために、ロンドンからイタリアを訪れた倦怠期の夫婦は、ついにその緊張を破り、感情を爆発させる。ナポリ、カプリ、ストロンボリ。男女の感情の揺れ動く様と、遺跡や芸術を見事にシンクロさせて描くロードムービー。1953年製作のモノクロ映画だが、いま観てもその不穏にして美しい風景は旅情を誘う。ゴダールに「一台の車と男と女があれば映画になる」と言わしめたロベルト・ロッセリーニの傑作。 『イタリア旅行』 監督:ロベルト・ロッセリーニ 脚本:ロベルト・ロッセリーニ、ビタリアーノ・ブランカーティ 出演:イングリッド・バーグマン、ジョージ・サンダース 1953年 イタリア・フランス映画 83分
世界24カ国以上で撮影された、美しい冒険ファンタジー。 金原由佳推薦➡➡︎『落下の王国』
ハリウッド創世記、撮影中の事故で失職、失恋し、希死願望を抱く俳優が、同じ病院に入院する少女に語る幻想的なおとぎ話。ある目的で少女を操りたい俳優によるチャールズ・ダーウィンの冒険譚は最上の光が注ぐ瞬間を切り取られた絶景の連続で、行ってみたいけど、今作以上の全景を望むことはまず難しいと思わされる罪深い作品。監督のターセルは故郷インドからはタージ・マハル、天文台で有名なジャンタル・マンタル、赤い城壁で知られるアーグラ城塞など荘厳な建造物をチョイス。ほかにもイスタンブールのアヤ・ソフィア、オレンジ色のナミビア、ナミブ砂漠などの世界遺産を背景に映える石岡瑛子の衣装のデザイン性と色彩設計にも悶える。IMDB.COMの「THE FALL」(The Fall (2006) - IMDb)に、美しい映像スチールが掲載されているので、ぜひチェックを。日本での再上映も希望します。 『落下の王国』 監督:ターセム・シン 脚本:ダン・ギルロイ、ニコ・ソウルタナキス 出演:リー・ペイス、カティンカ・ウンタルー 2006年 アメリカ映画 118分