驚きのコスパ! 無印良品のベストセラー「軽量ダウンノーカラージャケット」を徹底解剖
冬はコートやジャケットに着込み、春や秋にはアウターとしても使えるインナーダウン。今や秋冬ワードローブの定番アイテムとなった万能アイテムは、ダウン専業ブランドからアウトドアブランド、セレクトショップのオリジナルまでさまざまなブランドからリリースされている。 そんなインナーダウンの中でも、暖かさや品質、コストパフォーマンスにおいて高い完成度を見せつける一着が、無印良品の「軽量ダウンノーカラージャケット」だ。 2016年の発売以来、年々販売数を伸ばし続け、無印良品の冬の定番ウエアとして認知されている。 今回は無印良品を展開する株式会社良品計画でメンズMDを担当する黒田裕生さんとともに、このインナーダウンの持つ魅力を明らかにしよう。
アウトドアのミドルレイヤーをヒントに開発
ーまずは、「軽量ダウンノーカラージャケット」の開発背景について教えてください。 発売は2016年です。2008年に登場した軽量ダウンスタンドカラーベストがありまして、それをベースにデザインしたのがこのノーカラーダウンジャケットです。 開発のヒントになったのは、当時のファッションシーンで流行していた、アウトドアブランドの“ミドルレイヤー”でした。ミドルレイヤーとは、ベースレイヤー(肌と触れる服)とアウターレイヤー(外気と触れる服)の中間に着る服のこと。外部の冷気と体との間に空気の層をつくり出し、ちょうど建物の断熱材のような役割を果たします。
アウトドアブランドのものは登山などでの着用を想定しているため、日常使いにするには高機能だったり、気軽に手に取りにくい価格だったり、普段の生活で着るのにちょうどいいものがなかった。そこで暖かくて軽く、そしてコストパフォーマンスに優れたミドルレイヤーを作ることにしたんです。
ーなぜ、衿のないノーカラーに? 無印良品のシンプルなデザインやレイヤードのしやすさ、着こなしの幅が広がる点などを考えた結果、ノーカラーがベストだと判断しました。また、折り畳んで持ち運ぶことも想定していたので、よりコンパクトにするためにもノーカラーにはメリットがありました。