数十km離れた相手とも違和感なく楽曲デュエット、次世代光通信基板「IOWN」の威力
NTTデータコムなどが実証
NTTコミュニケーションズ(NTTコム)とエクシング(名古屋市瑞穂区、水谷靖社長)は、次世代光通信基盤「IOWN」を用いてリアルタイムでオンラインデュエットを実現する実証を行った。従来の通信網では映像と音声の伝送に遅延が発生し、速いテンポやハモリが生まれる楽曲のデュエットなどが難しかった。IOWNにより、数十キロメートル離れた場所にいる相手でも、あたかも6―8メートル程度しか離れていない環境を実現できる。 実証では、エクシングの通信カラオケ機器「ジョイサウンドX1」を東京・大手町のNTTコム本社内の別々の部屋に設置し、IOWNの低遅延通信技術「オール光ネットワーク(APN)」で接続。秋葉原のデータセンター(DC)経由で双方の部屋にいるアイドルグループ「Aicong(アイコン)」の映像・音声データを伝送した。データの遅延は20ミリ秒程度と、違和感なくデュエットを行えたという。 カラオケボックスでは映像鑑賞や会議をするための利用が増えている。実証結果を元にAPN対応の次世代カラオケ機器開発を検討。カラオケが持つ「つながる」価値を拡張した新しいエンターテインメント基盤の展開も目指す。