【夏はダニの増殖に要注意】シーツやパジャマはどのくらいの頻度で洗うべき?専門家が解説
さて質問。あなたのシーツやパジャマはどれくらいの頻度で洗ってる? シーツを洗う頻度によっては、毎晩のくつろぎの場であるはずのベッドが、古い角質、角質を好んで食べるダニ、カビ、そしてダニのふんまみれになっている可能性もある。 【写真】これだけは毎日洗って&拭いて!清潔に使うべき7つのアイテム ダニは、温度が20~30℃、湿度60%以上の環境で繁殖しやすい性質を持つので、高温多湿で室温が25度前後に保たれている夏場は、布団の中のダニにとって最高の環境。 外から帰った服のままでベッドでくつろいだり、ベッドの上でお菓子を食べたりということに心当たりは? 実はこうした日常生活で蓄積された細菌や小さな生き物の集まりは、感染症の可能性を高め、とくに皮膚に持病がある場合は、呼吸に影響を与えることも。 だから寝具を定期的に洗濯することは、気分の問題だけでなく、健康のための日常的な衛生管理に大きな役割を果たす。そこで今回はオーストラリア版ウィメンズヘルスが、ベッド・スレッズ社の創設者であるジュヌビエーブ・ローゼンビラー氏に、アメリカ版ウィメンズヘルスがニューヨーク大学ランゴン医療センターの臨床微生物・免疫学長、フィリップ・ティエルノ=ジュニア博士に、シーツやパジャマの洗濯の頻度について聞いてみた。
シーツを洗う頻度は?
ベストな頻度は、週に1回。その理由とは? 私たちは、ひっきりなしに剝がれ落ちる古い角質(皮膚細胞は、1日で計、何百万個ほど剝がれ落ちるとされている)からローション、メイク、汗や抜け毛、1日を通して皮膚に付着した花粉、ペットのフケ、カビ、ほこりなどでシーツを汚している。そこにはもちろん、決して清潔とは呼べない量の細菌がすみつき、洗濯を先延ばしにすればするほどその数は増えていく。 さらにティエルノ博士いわく、家ダニは汗と皮膚をエサにして増殖してしまうそう。ダニだらけのシーツで寝るなんて、考えただけでも鳥肌が立つけれど、ダニ自体は人体には無害。一方で有害なのはダニのふんで、アレルギーやぜんそくを悪化させる可能性があるとされている。アレルギーがない人でも、ダニだらけのシーツのうえで寝ていると、朝起きたときに目が赤くなっていたり、鼻が詰まっていたりすることがある。 「私たちは人生の3分の1に当たる睡眠時間を、こういったアレルギー源と接しているわけですが、それを知らずに過ごしている人が非常に多いですね」とティエルノ博士。 また、週に1回ベッドシーツを洗っていても、細かい粒子や細菌は重力に負け、いずれマットレスや枕の中に入り込んでしまうので、ベッドが汚くなるのは逃れられないそう。 ベッドを少しでも清潔に保とうと、ベッドパッドや枕を買い替えるのもいいアイディア。でもティエルノ博士いわく、細菌の増殖防止や、すみついてしまった細菌からの攻撃を防ぐためには、マットレスカバーや枕カバーに投資するのがいいそう。商品選びの際には、“ダニ不透過性”というワードに注目し、購入後はマットレスの表面だけでなく全体をカバーすること。