就任会見する福岡の金明輝監督（撮影・軸丸雅訓）

　J1アビスパ福岡の金明輝新監督（43）が16日、福岡市内で就任会見に臨んだ。隣接するサガン鳥栖の監督時代に起こしたパワーハラスメント問題を受け、就任に対する疑問や批判の声などが相次いだ中での会見。金氏は冒頭、以下の通りコメントした。 ■冒頭で謝罪、硬い表情で会見に挑む金監督ら【動画】 　「僕の就任に際して、やはり少し騒がせてしまったことに関して、ここで申し訳なく思っております。クラブ創設30周年という節目の年に、この伝統と実績のあるアビスパ福岡の監督に就任させていただくことに本当にうれしく思うと同時に、責任、重圧、さまざまなものを感じております。さまざまな意見を僕自身行き来しながら、そういったものも重々真摯（しんし）に受け止め、チームの一体感、選手との一体感、クラブ、スタッフとの一体感、そのようなものを大事にしながら、選手、スタッフをリスペクトしながら、より強いチーム、長谷部前監督が築き上げたチームに よりよいものを上乗せしてチームを構築して、J1上位で戦っていけるようまい進、精進していきたいと思っております」 　金明輝新監督はJ1鳥栖の監督などを経て昨季から町田のヘッドコーチを務め、J1昇格や今季のJ1での優勝争いに貢献。今月13日に福岡の監督就任が発表された。一方で鳥栖時代の2021年に選手へのパワーハラスメントが発覚。翌22年にJリーグの監督に必要なS級ライセンスからA級に降格し、研修や社会奉仕活動を経て今年2月にS級を再取得した。 　しかし一連の問題を受けて福岡の一部スポンサーやサポーターからは金氏の監督就任を疑問視し、説明を求める声が相次いでいた。このためアビスパ福岡は就任会見を公式ユーチューブチャンネルで生配信する異例の対応に踏み切った。