「ママ、仕事に行かないで!私の方が大事じゃないの?」小学3年生のシンママ・大和田美帆「叱る」も「許す」も一人二役する現実
── 今、娘さんは小学3年生で9歳とのこと。子育てはいかがですか? 大和田さん:シングルマザーで不安なのは、すべてひとりで決断しなきゃいけないことですね。父や周りの友達にも相談はしていますが、最終的に決めるのは私なので、大丈夫かなと思うことは正直あります。あと最近は、娘の成長と共にどうしても叱らないといけない場面も増えてきて。「叱った」後に、「許すこと」もしなきゃいけないじゃないですか。そのタイミングも難しいし、うちは父が叱って母が慰める感じだったのですが、私が一人二役をやっているので。
■「ママ、忙しくなっちゃうけど…」 ── 子育てをしながら気づいたことはありますか? 大和田さん:母と同じく私も働く女性になったわけですが、よかったなって思うのは、私が仕事に行くときに娘が「ママ行かないで!私の方が大事じゃないの?」って全部言葉にして言うんです。私が舞台で3週間家を空けてしまうときは、娘は寂しくて泣くし、私が子どものころに言えずに我慢した言葉を全部素直に言ってくれるのはすごくうれしい。私は「あなたが一番大切」と言って抱きしめます。私が子どものころは、母から「美帆、大丈夫?」って聞かれると「大丈夫」と答えていて。でもある日「私だって大丈夫じゃないよ」と言ってみたら「そんなこと言われたら仕事に行けない」って言われた気がして、その後はずっと我慢してましたね。だから娘には「ママ、忙しくなっちゃうけどどういう気持ち?」って聞くようにしているし、私も気持ちを言っていいよってオーラを出すようにしています。
ときにはわざと「最低なママだね」と言ってくることもあるんですけど、これも全部甘えなんですね。娘は私と違ってすごく甘え上手に育ってます。実際、娘は父親と一緒に住んでいないし、寂しい思いをさせているのもたしかだから、そこは存分にケアをしています。 ── 子育てをして楽しいと思うのはどんな時ですか? 大和田さん:娘を見ていると、忘れていた自分の幼少期を思い出させてもらうことがあるんです。たとえば娘の運動会に行くと、昔みんなでお弁当を食べたとか。みんなで和気あいあいとしゃべって楽しかった記憶が蘇るし。私も娘もひとりっ子なので、もうひとり楽しい相棒ができたような気もするんですよね。母も同じくひとりっ子でしたが、同じようなことを言っていて。よく、子育てをしているお母さんって大変なことばかり耳にすることもありますけど、私、子育てって楽しいと思うんですよね。