日産が三菱自の筆頭株主に ゴーン氏が会見(全文1)三菱自株式34%取得
三菱自動車は20日、日産自動車による2370億円の出資を受け、同社が三菱自動車の単独筆頭株主になったと正式発表した。同時に、日産自動車社長のカルロス・ゴーン氏を三菱自動車の次期会長に就任する人事を発表した。 【中継録画】日産が三菱自の筆頭株主に ゴーン氏が会見 日産は午後6時からゴーン社長が会見し、今回のアライアンスなどについて説明した。
日酸、三菱自の株式を34%取得し、筆頭株主に
司会:もう1分後に始めたいと思います。 ゴーン:始めてください。本日はお越しくださいまして、誠にありがとうございます。今日、私どものグローバルなアライアンスは転換点を迎えております。日産自動車は三菱自動車工業の発行済み株式34%の取得手続きを完了いたしました。これにより当社は長い歴史を誇る自動車メーカーの筆頭株主となりました。 三菱自動車のルーツは1917年に登場した三菱A型までさかのぼります。私どもは戦略、事業、経営の専門性と出資を通じて三菱自動車の存続のみならず、今の大きな課題の克服のみならず将来の繁栄を支えられることを誇りに思います。当社は三菱自動車が潜在的な力を100%発揮できるよう、まずは燃費問題で大きく損なわれたお客さまの信頼回復に向けた取り組みをサポートいたします。燃費問題のさなか、私どもには選択肢がありました。三菱自動車との関係を断ち切るか、あるいは出資を行い同社の評判の回復を後押しするかです。 当社は再生の道を選びました。これまでの三菱自動車とのパートナーシップと、世紀の変わり目に瀕死の状態から抜け出し、量販メーカーの中で最も成功している企業の1つに成長した日産の自らの経験を踏まえてのことです。三菱自動車の法人株主である三菱グループ3社とも株主間契約を結びました。私どもの取締役の推薦についても同意をしていただきました。これらの安定株主の皆さまと共に全体で少なくとも51%との三菱自動車の株式を保有することになります。 三菱自動車は自助努力で数々の主な対策を実施しなくてはなりませんが、日産自動車はアライアンスパートナーである三菱自動車を支え、戦略、シナジー効果の好機、そして経営の専門性の面からサポートを行い同社の長期的な潜在力を発揮できるよう支援いたします。ご質問にお答えする前に簡単に本アライアンスに対する当社の戦略的な考え方、および事業上の利点についてお話ししたいと思います。