「売れ行き全然違う」 激化する産地間競争、勝ち抜く鍵は赤い高級ブドウ? シャインマスカットの価格頭打ちで栽培急拡大、「3色」そろえて勝負
生産拡大、ナガノパープル超えへ
県農政部によると、23年時点の県内の栽培面積はシャインマスカットが圧倒的に大きく、1009ヘクタール。ナガノパープルは189ヘクタール、クイーンルージュは181ヘクタールだった。24年はシャインマスカットがさらに広がり、1052ヘクタールになる見通し。微増傾向だったナガノパープルも197ヘクタールに広がるが、クイーンルージュはさらに拡大して212ヘクタールを見込む。 同年の生産量ベースではナガノパープル2432トン、クイーンルージュ1018トンの見通し。県は3年後をめどにクイーンルージュが追い抜くとみる。
市場が求める多様化、一気に進んだ苗木の導入
主要産地の中野市農協では出荷量ベースでもクイーンルージュが今年、ナガノパープルと並ぶか、上回る見通し。同農協園芸課長(技術担当)の小林哲也さん(51)は、市場からブドウ品種の多様化を求められる中で普及に力を入れたところ、「巨峰からの改植で苗木の導入が一気に進んだ」という。