「ふるさと納税」で被災地を応援…自治体の収入に直結する「災害支援寄付」について解説
ソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「防災 FRONT LINE」(毎週土曜 8:25~8:30)。今回の放送では、「ふるさと納税でできる災害支援寄付」について取り上げました。
2024年を振り返ると、1月1日(月・祝)に能登半島地震が起き、夏には九州・東北や能登半島で豪雨被害が発生するなど、各地に大きな爪痕を残しました。既に被災地に向けて寄付をおこなったという方もいらっしゃると思いますが、「ふるさと納税」でも被災地を応援できることをご存じでしょうか? ふるさと納税は自治体の収入に直結するので、被災地支援をする方法としても活用されています。災害支援寄付を選んで、返礼品のつかないふるさと納税をおこなう方法や、災害支援寄付でも被災自治体に負担の少ない「代理寄付」を選択することもできます。 この代理寄付について説明します。ふるさと納税を受け取った自治体は受領書発行などの事務手続きが生じます。そこで、被災した自治体が災害復旧・復興に注力できるように、ふるさと納税にまつわる事務手続きをほかの自治体が引き受けて、被災地には寄付金だけを届けられる仕組みとしてスタートしたのが、ふるさと納税の代理寄付制度です。代理寄付を利用したい場合は、被災した各自治体への代理寄付を名乗り出ている自治体を選んで、災害支援寄付をおこないましょう。 今年、日本で発生した大きな自然災害と、ふるさと納税による災害支援寄付を受け付けている自治体の一部を紹介します。 1月1日(月・祝)は「能登半島地震」が発生しました。石川県能登地方を震源とする地震で、能登半島の広い範囲で建物の倒壊が起き、市街地の火災や津波、土砂災害など甚大な被害が発生しました。災害支援寄付を受付中の自治体は、石川県の志賀町、輪島市、七尾市、珠洲市、能登町、穴水町、中能登町などです。 令和6年7月豪雨の被災地でも受け付けています。7月23日(火)頃から北日本に停滞していた梅雨前線の影響で、秋田県と山形県を中心とする広い範囲で記録的な大雨となりました。この大雨で、河川の堤防が決壊し、各地で浸水の被害が発生しました。この豪雨で被災し、災害支援寄付を受け付けているのは、秋田県は由利本荘市、にかほ市、山形県は鶴岡市、酒田市、新庄市などです。 また、8月8日(木)に発生した宮崎県の日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震では、鹿児島県の大崎町で災害支援寄付を受け付けているほか、令和6年8月台風豪雨や能登豪雨の被災自治体でも災害支援寄付を受け付けています。詳しくは、ふるさと納税のポータルサイトをご確認ください。 来年の税金が控除される「ふるさと納税」の期限は12月31日(火)までです。返礼品がもらえる一般的なふるさと納税だけではなく、災害支援寄付や被災自治体の事務手続き負担を減らせる代理寄付も検討してみてはいかがでしょうか? (TOKYO FM「防災 FRONT LINE」放送より)