イギリス産にイタリア産、それとも日本産? 国によって顔を変える生地の奥深さ
仕事ができるビジネスマンを目指すなら、美しく精悍にスーツを着こなすのも忘れずに。といっても、既製品のスーツではなんだかしっくり来ないという場合は、オーダースーツで自分の体にフィットした一着を身にまとうことがおすすめです。 【写真】まさに質実剛健! イギリス産生地で作ったスーツ(麻布テーラースタッフブログ」より) 本連載では、サイズはもちろん感性にもフィットするパーソナルオーダースーツ専門店「麻布テーラー」の営業本部にて副本部長を務める藤田 哲氏が、オーダーだからこそできる着こなしの基礎を解説。押さえておきたい4つのポイントを紹介します。第2回は、スーツを作る生地の種類について解説します。 ■いつ・どこでスーツを着るのか、で生地を選び分ける スーツを作る生地は織物で、基本的にウールをベースにできています。麻布テーラーで用意している生地は約3,000種類以上。代表的なものを大別すると、基本的にイギリス、イタリア、そして日本で作られています。 今回はスーツを着るシーンごとにおすすめの生地の選び方、という観点から解説しましょう。 ■重要な商談には、質実剛健なイギリス産で
まずはイギリス産から。イギリス産の生地は織物を構成する一本一本の糸自体が太くて、密に詰まっています。そのためしわがつきにくく、耐久性があり、風合いに重厚感があります。質実剛健、といった雰囲気です。重要な商談に臨むときのスーツは、イギリス産の素材で作るとばっちり決まります。 「マーリン & エヴァンス」や「ハリソンズ オブ エジンバラ」といったブランドが代表的です。 ■華やかな結婚式には、イタリア産で高級感を
次に紹介するイタリア産は、イギリス産とは反対に一本一本の糸が細くて柔らかい点が特徴です。こちらも織物に仕立てる際に織機で密に詰めますが、細い分肌触りはとてもしなやか。見た目には、ドレープ感や柔らかさを感じます。 そのため、結婚式や豪華な式典に出席する際のスーツにおすすめの素材です。有名な生地のブランドは「ヴィタル・バルベリス・カノニコ」「ロロ・ピアーナ」などがあげられます。 ■日本産はいつでもマルチに着られる