「光る君へ」高杉真宙、演じた惟規の最期を振り返る「みんなのことを思っていた」
――高杉さんにとって、惟規は純情な印象だったのでしょうか? 「そうであればうれしいなと思って演じていました。純情じゃなかったら、これだけ家族思いではいられないなと思って。家族に対して恥ずかしさを隠すためにふざけているところがあるので、本来、そこまで大きく感情を見せない人だという印象はありますね」 ――まひろが彰子(見上愛)の元に上がったことで、惟規が内裏に訪ねてくる場面などがありますが、まひろと内裏で会うシーンはどんな印象ですか? 「為時邸の家とは違い、まひろは重そうな着物を着ていましたね(笑)。演じる吉高さんを見て、 あんなに重いものを着て撮影するのは大変だろうなって。為時邸とは全然違っていて、ずっと一緒にいてはいけない感じが少しありました。まひろではあるけれど、藤壺(飛香舎)で会っている時の方が独特の雰囲気があるなと。為時邸とは違う印象を感じました」 ――惟規のシーンは基本的にはまひろとのシーンがほとんどで、爆弾発言をすることもしばしばありました。そんな惟規を高杉さんはどう感じていますか? 「僕は楽しくやっていました。(藤原)宣孝(佐々木蔵之介)の浮気現場を見たと姉上(まひろ)に言うところだったりとか、演じていた蔵之介さんには『なんで言うんだよ』って言われましたけど(笑)。姉上や、宣孝さんのことを思っていることが結果的には災いを招いてしまうことも多いですけどね」
――惟規を演じる上で軸にしていることや、大切にしていることはありますか? 「明るく…や、もっと軽やかに…などが軸ですね。ほぼそれでやってきました。そして、周りに気を使えるとか、家族思いという要素もプラスして。後は、台本に沿ってやっていくことですかね。その軸さえあれば、演じていて大丈夫な印象はありました」 ――惟規が幼い頃から、30代ぐらいまで演じていますよね。年を重ねることの変化について、気を付けたことや、工夫した部分はありますか? 「最初の頃にしていたやんちゃな動きは、年を重ねるごとに落ち着いて、あまりできなくなった印象はあります。落ち着いてしっかりしたように見せようと、メリハリには気を付けました」 ――まひろ役の吉高さんの印象、やりとりで面白かったことや思い出に残っていることはありますか? 「今までお会いしてきた先輩方の中で一番だなと思うぐらい、フランクな方です。だからこそ、現場で家族としてお会いする時の心の楽さ、すごく身近に感じさせてくださるような印象があります。飾り気なく話してくださり、人を引きつけるすてきな魅力のある方なんだなと思いました」