飛ばないけど昨年2勝! 青木瀬令奈に聞く、クラブセッティングの極意
JLPGAでは平均飛距離が260ヤードという選手もいるなか、30ヤード以上短くほぼ最下位の平均224ヤードで、昨年2勝を挙げた青木瀬令奈。「ゴルフを始めた頃からずーっと飛ばない」という彼女を支えるのが、"超異質"なクラブセッティングだ。『週刊ゴルフダイジェスト 2/13号』でその青木瀬令奈の”14”本に迫っているので、その一部を「みんゴル」でも紹介していこう。 【写真】36試合出場して25種類のパターを使いこなす青木の厳選8本
青木瀬令奈プロフィール
・30歳、153cm ・2011年にプロ入りし、2015年から9年連続シード獲得 7歳からゴルフを始め、高校1年で全国高校ゴルフ選手権優勝。その後プロテストに一発合格も、キャリアの中で「周りより飛んでいたことは一度もない」という生粋の “飛ばないプロ”。 2023年シーズンスタッツ ・平均パット(1Rあたり):1位 ・リカバリー率:3位 ・ドライビングディスタンス:89位 ・パーオン率:81位 ・フェアウェイキープ率:4位 「飛ばないのにスコアが作れる」を地で行く青木のスタッツ。ティーショットは曲げず、3打目で勝負するというスタイルを超絶高い次元で実現していることがわかる。1Rあたりの平均パット数は驚異の3年連続1位。
打ちたい球から逆算でクラブを選ぶ
GD 冒頭から「飛ばない」と連呼し紹介をして恐縮ですが、飛ばないことに誇りを持っているとか。 青木 誇りというと大げさですが、ゴルフを始めてからずっと一番飛ばないという立ち位置なので、クラブもコースマネジメントも試行錯誤しながらプレーをしてきました。飛距離を補って余りある武器を持っているのは強みです。 GD FWが4本にアイアンは3本。さらにアイアンはコンビネーション…。かなり変わってますよね。 青木 私は距離に対して、どういう球を打ちたいっていうイメージを明確に作っています。たとえば160ヤードはピンを狙う距離なので、高さが出て球筋をコントロールしたい。それが両方可能なのは23度のUTかなとか、同じロフトでもFWはまた役割が別なので、ロフトがきれいな階段にならないこともある。一つ一つ実現してくれるクラブを揃えたら、今の14本に行き着いたという感じです。 GD "今の"というと、今後も変わるかもしれない? 青木 打ちたい球筋からクラブを選ぶのは変わりませんが、ウッドを減らしたりウェッジを厚くしたりはあると思います。基本的には新しいクラブは試して良かったら採用! みたいなことを繰り返しています。