「俺の悪口も書いてあった。どないやねん」兵庫・元副知事による聴取記録を入手 斎藤知事が指示か
読売テレビ
兵庫県の斎藤元彦知事に対する、県議会による不信任案の提出が今週木曜日(19日)に迫り、可決された場合には、知事は辞職か議会の解散を選ぶことになります。そんな中、片山安孝元副知事が知事の指示で亡くなった元県民局長を厳しく追及した記録が明らかになりました。 兵庫県・斎藤元彦知事 「公益通報に該当すると、いまでも思っていない」 「道義的責任が何かというのが、私、わからないです」 これまで告発文をめぐる対応は適切だったと繰り返してきた斎藤知事。 「公益通報者保護法」で禁じられている告発者探しですが、知事は告発者を「徹底的に調べろ」と、当時の副知事に指示を出していたことが6日の証人尋問でわかりました。そんな中、あるやり取りが明らかに…。 片山副知事(当時)による元県民局長への事情聴取 「俺の悪口もよう書いてあったけど。勤務中にやっとったんちゃうんかい。どないやねん」 「これなんや、阪神タイガースの優勝パレード、信用金庫の補助金を増額し、キックバックさせることで補った。なんやこれ」 読売テレビは、斎藤知事の指示で当時の片山副知事が、元西播磨県民局長に対し、告発文を書いたかどうか聴取している生々しいやり取りを入手しました。この聴取が行われたのは、知事が告発文の存在を知った、わずか5日後の3月25日。元西播磨県民局長を含めた3人の職員が知事の側近や人事当局から聴取を受けました。 片山副知事 「どういうことや?説明してくれ」 元県民局長 「やってません」 片山副知事 「もう1回聞くけど作ってないんかい」 元県民局長 「知りません」 さらに…。 片山副知事 「名前が出てきた者は一斉に嫌疑かけて調べなしゃあないからな。 いろいろメールの中で名前出てきた者は、みんな在職しとるということだけ忘れんとってくれよな。まあ、手始めにBあたり危ない思うとんやけどな」 片山副知事は人事権をちらつかせ、疑われていた別の職員の名前を挙げ、半ば脅しのように元県民局長に迫った様子が克明に記録されています。 その後、聴取を終えた元県民局長は、同じく疑いをかけられていたB氏に電話を掛けます。しかし、B氏も県幹部による聴取中で、電話をとろうとすると、スピーカーで会話するように命じられたということです。 元県民局長 「片山さんが来て、取り調べを受けて。それがバレて」 Bさん 「え!?Aさん(元県民局長)がやったんですか?」 元県民局長 「そうそう」 Bさん 「告発文はAさん(元県民局長)がまいたんですか」 元県民局長 「うん、ここだけの話」 Bさん 「それって警察にまいたんですか」 元県民局長 「警察と議会とマスコミ」 告発者を特定した人事当局は、5月7日に元県民局長を停職3か月の処分に。その後、元県民局長は死亡しました。自殺とみられています。 自身の対応に間違いはなかったとし、辞職を否定してきた斎藤知事。今週木曜日(19日)の本会議初日には県議会の全会派が、不信任案を提出する方針で、可決される見通しです。
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