他社が縮小するなか ウォルマート がメタバース事業に投資を続ける理由。売上に寄与する戦略はあるのか?
インフルエンサーチームを活用した集客
ウォルマートレルムが直面する潜在的な障害のひとつは、そもそもまず顧客に訪れてもらうことだ。そこで登場するのが、ウォルマートのインフルエンサーチームである。TikTokだけでもチーム合わせて1100万人を超えるソーシャルメディアのフォロワーを活用し、ファンにウォルマートレルムを試してもらい、できれば商品を買ってもらいたいとウォルマートは考えている。 ウォルマートのブレトン氏によると、同社のインフルエンサーチームはローンチから数週間にわたってソーシャルメディアチャネルにレルム関連のコンテンツを投稿し、買い物客にまずはこのプラットフォームを試すことを勧めたり、初めて利用した際に見逃したかもしれないものを再度チェックするよう促したりするという。 「たとえばナヴァ(ローズ氏)が『このミニゲームはもうやった?』と言えば、人はサイトに戻ってきてゲームをプレイし、もしかしたら賞品をゲットするかもしれないし、それでまた翌日に再びサイトを訪れるかもしれない」とブレトン氏は述べた。 ブレトン氏は今後の展開について、ウォルマートレルムとRoblox内でのウォルマートのeコマースの推進は、同社のオンラインショッピング戦略の次の段階を表していると楽観的である。同氏は、ウォルマートの没入型eコマース体験が、フォートナイトやマインクラフト(Minecraft)のようなほかのプラットフォームへと拡大することも期待している。 「リアルワールドコマースを採用するプラットフォームがさらに増えるにつれ、それをコミュニティに導入するパートナーとして当社が選ばれることを心待ちにしている」と、ブレトン氏は述べている。 [原文:Walmart’s 3D e-commerce platform Realm is the retailer’s latest metaverse bet] Allison Smith(翻訳:Maya Kishida、編集:戸田美子)
編集部