ついに東大が授業料を値上げ! 子どもを国立大学に通わせると4年間でいったいいくらかかるの?
東京大学が、授業料の値上げを発表しました。他の国公立大学や私立大学もそれに追随して値上げするのではないか、と子育て中の親にとっては気になる内容です。 現状、子ども1人を国立大学に4年間通わせるといくらかかるのか、私立大学と比べるとどのくらい差があるのか、確認しておきましょう。 ▼「大学無償化制度」の対象者とは? 年収要件や注意点を解説
国立大学の学費は一律ではないの?
東京大学の学士課程の授業料が、来年度4月入学者から次のとおり改定されることになりました。 ・現行:53万5800円 ・改定後:64万2960円 修士課程も現行は学士と同額ですが、2029年度から同じく上記額に改定予定となっています。なお、博士課程は今のところ改定予定はありません(※1)。 「国立大学の学費って、どこも同じじゃなかったの?」と思った方もいるのではないでしょうか。国立大学の授業料、入学料等は文部科学省令で標準額が定められており、学部は授業料が53万5800円、入学料が28万2000円です。 原則はこの標準額なのですが、「特別の事情」があるときはそれぞれ120%を上限額として定めることができるとされています(※2)。今回、東京大学はこの省令にのっとり、上限の120%に授業料を改定したということです。
すでに値上げしている大学もある
では、東京大学以外に標準額を上回る授業料を設定している国立大学はあるのでしょうか? 全国の国立大学を調べると、千葉大学、東京農工大学、東京芸術大学、東京工業大学、一橋大学その他複数の大学が、最近5年以内に学部の授業料を上限額に改定していることが分かりました(※3)。 各大学の学費情報を見ると、例えば東京芸術大学は入学料も上限額120%の33万8400円に改定しており、東京農工大学は来年度に大学院の授業料も上限額に改定予定となっています。 「横並び」から値上げに踏み切る大学が、徐々に現れてきたことが確認できます。大学4年間の学費を標準額と改定後(上限額)で比べると、 (1) 標準額:入学金28万2000円+授業料53万5800円×4年間=242万5200円 (2) 改定後:入学金28万2000円+授業料64万2960円×4年間=285万3840円 となり、4年間で約43万円の負担増となります。