西田凌佑、ボディ一撃で7回KO勝利 試合後「中谷選手とやりたい」会長「やめとけ! せえへん!」【IBFバンタム級タイトル戦】
ボクシングのIBFバンタム級タイトル戦が15日、大阪・住吉スポーツセンターで行われ、王者・西田凌佑(28)=六島=が同級14位アヌチャイ・ドーンスア(28)=タイ=を7回1分37秒KOで下し初防衛を果たした。試合の3週間前に右脇腹を痛め実戦練習不足の状態だったが、5回にフックでダウンを奪い、7回にカウンターの左ボディで10カウントを聞かせて圧勝した。 ◆堀米雄斗と那須川天心の「最高すぎる」ツーショット【写真】 西田のボディ一撃だった。下から突き上げるような左を食い込ませると、挑戦者が1回転するように倒れ込む。苦痛にもがきながら立ち上がる間の10カウント。王者は、世界タイトル初防衛戦でデビュー戦以来のKO勝利を飾った。 「『立ってくんな!』と思いました。ただ、倒せましたが内容が悪かった。もらいすぎました」 原因は明確だ。試合3週間前のスパーリングで右あばらを痛め、そこから実戦練習ができなくなったためだった。 「ぶっつけ本番のような感じで。ガードの上からパンチを受けて『大丈夫だ』とは思ったんですけど、実戦感覚がなくて。正直、倒される時の状態でした」 だが、西田はそれを乗り越えた。右を被弾する場面もあったが、5回にひっかけるような右でダウンを奪った後は冷静なボクシングを展開。フィニッシュまでつなげた。 バンタム級は現在、主要4団体の世界王者がすべて日本人。西田は「バンタム級が盛り上がっている。見たいと言われる試合をしたい。一番強いと言われている中谷選手(WBC王者、M・T)とやりたいです」と言い切った。かたわらの枝川孝会長が「やめとけ! せえへん!」と制止して報道陣を笑わせたが西田の決意は固い。初防衛を果たし10戦全勝(2KO)とした王者はここから統一戦へ向かっていく。
中日スポーツ