おっさんターゲットのJR大阪駅すぐ「バルチカ03」、飲兵衛歓喜な店が集まったワケ
施設内店舗だが、営業時間や定休日は「自由」に
おっさんたちの琴線に触れるようなお店をこれだけ集められたわけだが、そのワケは施設内店舗らしからぬ「自由自在さ」にもある。舟本さんは「実はお声がけを始めた当初は全然ダメで。やはり施設内の出店となると、年中無休、朝から晩まで、アイドルタイムも営業・・・というハードルがあるわけです。『それは無理やわ』というお店が多かったので、定休日や営業時間を自由にしました」と明かす。 営業時間は店舗それぞれ。週休は1日までOK、従業員旅行など連休も年に何回か取れる仕組みに。確かに先日、夜は11時まで開店しているということで9時に訪ねたところ、ラストオーダーを終えているところもあれば、フードの注文を受け付けているところもあった。 開業から一週間、多くの人が集まり賑わいを見せている同フロア。マーケット調査の際、おっさんの「琴線」のひとつに、「空気読める接客」というものがあったと話す舟本さん。 「喋りたいときに喋りかけてくれて、そっとしておいてほしいときはそっとしといてくれる。ここに出店しているのは、そこをわかってくれるお店ばかりです。また、我々は今、愛されているお店そのものがおっさんの琴線に触れてるということで誘致しているので、そのままでお願いしますということをお伝えしています」との言葉通り、ビルの5階とは思えないくらい、フロア一帯が飲み屋街のような「コミュニケーションを楽しめる」雰囲気となっている。
ターゲットは絞るほど、利用者層は広くなる?
客層はターゲットのおっさんはもちろん、若い女性の姿も目立っている。「おかげさまで非常に多くのお客さまにご来館いただき、想定を大幅に上回る入館者数となっております。特に、ターゲットのおっさんを中心に、お酒好きの女性や若い世代のグループ、家族連れも見られ、非常に幅広いお客さまにお越しいただいています。『おっさん』とターゲットを絞り込めば絞り込むほど、利用者層は広くなるということが検証できました」。 また、入館者数1に対し、レジ客数3になるなど、「買い上げ率(入館者数分のレジ客数)」の高さにも驚いたそうで、5階の店舗ラインアップの注目度の高さと、いかにハシゴに適したフロア構成であるかということがわかる。 5階は飲みがメインだが、3~4階にはランチも楽しめる店が充実。もちろんおっさんたちのために「1000円」でお釣りが来る定食などを意識したという。舟本さんは「バルチカ03に、梅田で日常を過ごしている方々にたくさん来ていただき、よりJR大阪駅周辺の活性化に繋げていければ」と話した。 ◇ 「バルチカ03」は、JR大阪駅の西口改札すぐ。施設営業時間は朝8時から夜11時だが、営業時間・店休日は店舗によって異なる。