おっさんターゲットのJR大阪駅すぐ「バルチカ03」、飲兵衛歓喜な店が集まったワケ
7月31日、JR大阪駅からすぐの新駅ビル「イノゲート大阪」(大阪市北区)にオープンした飲食ゾーン「バルチカ03」。ビルの2~5階を占め、「03=おっさん」という名の通り、梅田で働くサラリーマンをターゲットとした個性豊かな50店舗が集まっている。 【写真】ルクアイーレと繋がる通路が7月30日に開通 なかでも5階は、大阪の老舗名店や行列・予約困難な人気店、路地裏の旬な店が集まり、店舗のラインアップが公開された際には、関西の飲兵衛たちをざわつかせた。 施設内にこれだけを集められた理由や、開業から1週間超が経っての反響を、同フロアの開発を担当する「JR西日本SC開発」のカンパニー統括本部部長兼開発戦略部長・舟本恵さんに訊いた。
入念なマーケット調査でわかった、おっさんたちの「琴線」
5階に出店しているのは、大阪・肥後橋の名物立ち呑み「ヒロカワテーラー」や、コスパ抜群の立ち呑みの人気店「わすれな草」の別邸「酒処すずめ」、京橋のレジェンド店「立呑み 串かつ まつい」、大正の高架下ブームを作ったホルモン・煮込みの名店「乃ノ家」、予約が取れないコース一本の焼鳥店「吾一」の新展開で会員制となる「乙(おつ)」などなど、酒好きなら「おっ!」と反応してしまう店舗が23店。「2号店の展開」や「施設内出店」が初めてだという店が多く、話題となるのは必至だ。 そもそもこの「バルチカ03」、おっさんをターゲットとしている理由として、「無いものは無いというくらいいろんなコンテンツが充実している非日常の街・梅田ですが、そこで日常を過ごされている方々は多くいらっしゃる。そんななか、気軽に飲めるところが西梅田に特に少なく、困っている男性サラリーマンが多いことがわかりました。おっさんたちの居場所を作りたかったんです」と舟本さん。 そこで店の選定の際、アンケートやグループインタビューなど、男性サラリーマンに対して入念なマーケット調査をおこなったという。「希少性や認知度、そして1人でハシゴ酒する場合、2000円以下でパパっと行ける、あるいは同僚たちと一緒に行っても4000円以内に収まるような価格帯など、おっさんたちのいくつかの琴線がわかったんです。また『行きたい店があればどこへでも行く』ということもあり、5階にそういったお店を集めました」。