Intel 18A+自社ファブで製造される「Panther Lake」がCESの記者会見でお目見え
Intelは1月7日~1月10日(現地時間)に米国ネバダ州ラスベガスで開催されるCES 2025に参加し、報道関係者や業界関係者を対象にしたプライベート展示などを行なっている。前日となる1月6日には、記者会見を開催し、Core Ultra シリーズ2の追加製品などに関して説明を行なった。 【画像】昨年(2024年)の12月に共同暫定CEOに就任したばかりのミッシェル・ジョンストン・ホルトス氏が記者会見で説明した また、Intelは開発中の次世代プロセスノード「Intel 18A」に関するアップデートも行ない、Intel 18Aベースの次世代SoC「Panther Lake」を公開した。 ■ 2025年は4%程度の出荷数の増加が期待され、Windows 11への移行が進み成長基調に Intelが1月6日に行なった記者会見には、12月に共同暫定CEOに就任したばかりのミッシェル・ジョンストン・ホルトス氏、CCG(クライアントコンピューティング事業本部)事業本部長に就任したジム・ジョンソン氏などが登壇。Core Ultra 200HX、Core Ultra 200H、Core Ultra 200U(いずれも開発コードネームはArrow Lake)などのCore Ultraシリーズ2の追加製品、そして昨年の9月に発表されたCore Ultra 200V(開発コードネーム:Lunar Lake)などに関しての説明を行なった。 ホルトス共同暫定CEOは「今年のPC市場は3つの要因により加速されると考えている。1つ目はIDCによればTAM(筆者注:Total Addressable Market、実現可能な最大市場規模)が4%増加すること予想されていることであり、2つ目に今年はWindows 10からWindows 11へのアップグレード特需が発生すること、そして最後にAI PCのニーズが高まっていくことだと考えている」と述べ、PC市場が成長基調になるとIntelも考えていると強調した。 ■ Intelの社運をかけたIntel 18Aで製造されるPanther Lakeが公開される 記者会見の最後に、次世代SoCとして開発している「Panther Lake」のパッケージを公表した。Panther LakeはCore Ultraシリーズ2(Lunar Lake/Arrow Lake)の後継として予定されている製品で、今年(2025年)正式発表、出荷する予定であることを常々説明している。 Panther Lakeは、パッケージ上に複数のダイが乗る形になっており、Meteor LakeやArrow LakeのようなFoverosを利用したマルチダイ構成に見える。なお、Lunar Lakeとは異なり、DRAMはパッケージ上には乗っていないので、メインメモリは従来と同じように、メインボード側に装着される。 なお、Lunar LakeやArrow LakeではTSMCのプロセスノードと工場を利用して製品の製造が行なわれていたが、Panther Lakeは、Intel自社ノードになる「Intel 18A」および自社工場で製造されることが既に明らかにされている。 ホルトス氏は「Panther Lakeは既に主要な顧客に対してはサンプル提供を開始しており、今年の後半には販売を開始する計画だ。そして、Intel 18AはIntel Foundry Serviceのプロセスノードで、Intel自身はそのカスタマーゼロになる。2025年はIntelにとって重要な年になると確信している」と述べ、まさにIntelが社運をかけて取り組んでいるIntel Foundry Serviceの主力ノードになるIntel 18Aを利用してPanther Lakeは作られており、プロセスノードも製品も順調に開発が進んでいると強調した。
PC Watch,笠原 一輝