65歳以降も「仕事と趣味を満喫できる人」が定年前に準備している5つのこと
● 人生後半戦に向けて今やるべきこと 終身雇用制度が完全になくなると断言することは難しいですが、雇用形態は間違いなく変化していくことが予想されます。 私たちは、変化する環境に適応するために、従来の終身雇用のあり方に頼ることなく自分のキャリアを自分で切りひらく必要がでてきました。より柔軟で多様な働き方を受け入れていくことが必要とされています。 少しずつ定年が延長されてはいるものの、現状は65歳を超えると企業に居続けることは難しい状況です。多くの方は50歳、55歳、60歳、65歳の区切りで、仕事やキャリアについて考えるタイミングを持つようです。 しかし、このように将来を考えることはあっても、実際に自分の将来のために行動を起こす人は少数派です。目の前の仕事が忙しい、まだ先で大丈夫と思っているなど、理由はさまざまですが、何をどうすればいいかわからない、という人がほとんどです。 65歳を超えて仕事を持つことは、世間一般には難しいとされています。今までのキャリアを活かせる仕事というよりは、特別なスキルを必要としない、時間を切り売りする仕事しか見つからない、と嘆く声を多く聞きます。 日本では、少子高齢化が急速に進行しており、2065年には生産年齢人口の割合が全人口の約50%まで落ち込むと推計されています。 一方で、高年齢者の身体機能については、2018年には男女とも65歳以上のいずれの年齢階級においても、20年前の水準を超えている(図表1)など、高年齢者の若返りが確認されています。
また、就業希望年齢として、全体の約2割が「働けるうちはいつまでも」と回答しており、約6割が65歳を超えて就業することを希望しています。 このような環境の変化に対応し、自分のキャリアを見据えて、何歳になっても働ける準備をしておくことが大切です。最近ではリスキリング(学び直し)の必要性も多く言われています。自分のキャリアを振り返って、磨く準備を始めましょう。 年代によってキャリアに対する悩みや不安の要素は違いますが、それぞれの年代で自分に投資できる時間とお金が変わります。自分自身のキャリアを見据えたときに、不安な要素は何かを見極めることが大切です。早めに準備をスタートすることで少しでも不安が少なくなるのではないでしょうか。 ● 「何歳になっても働ける準備」そのポイントとは 準備をするにあたってはいくつかのポイントがありますので、ここでご紹介します。 ■自己棚卸しによる強みと弱みの分析 自分自身の得意なこと、不得意なこと、やりたいこと、やりたくないことを分析します。 ■知識とスキルの向上 学び直しの機会を自分から作ります。興味のあることや、自分のキャリアを活かせそうなこと、不足しているスキルを補う学びなどです。学び直しと言っても、今は学校に通わなくても、eラーニングや動画コンテンツなど自宅で学べる環境が整っています。興味のあることから一つでもスタートしてみましょう。 ■社外の人との交流の機会を作る 情報を得るためにも、普段接することの少ない異業種の業界人や、社外のさまざまな年代の人と交流してみましょう。情報を得ることができ、気づきが与えられます。 オンラインコミュニティに入るのもお勧めです。オンラインコミュニティといっても、ときおりオフ会もありますので、そのような機会に出かけてみて交流をしてみましょう。情報交換するだけでも大きなヒントを得られると思います。