プロ野球 海外FAとポスティングシステムの違いって?
■ポスティングシステムとは?
これまで、イチロー氏や松坂大輔氏の他、多くの選手がポスティングシステムを利用してメジャーリーグに移籍している。 現在、ドジャースで活躍している大谷翔平選手もポスティングシステムを利用してエンゼルスに移籍した一人だ。 このポスティングシステムは、海外FA権を取得していない選手の海外移籍を可能とする制度である。 海外FA権を持たない選手が海外移籍を希望し、その希望を所属するNPB球団が認めた場合、メジャーリーグ・コミッショナーに対して、その選手が契約可能選手である旨を通達する。 メジャーリーグ・コミッショナーは、メジャーリーグ各球団に対して、ポスティングを認められた選手が契約可能選手である旨を告知(ポスティング)する。 告知された翌日から45日間、ポスティングされた選手とメジャーリーグ球団が交渉可能となり、選手に興味のある球団は、メジャーリーグ・コミッショナーに対して金銭のみからなる入札額を提出する。 興味を示した球団が複数ある場合、最も高額の入札額を提示した球団が交渉権を獲得し、選手と所属球団との契約の合意に達した場合、その選手はメジャーリーグ球団に移籍できる。 メジャー球団との契約対象は25歳以上のため、移籍契約時はマイナー契約(メジャー出場は可能)となる。
■フリーエージェント(海外・国内)とポスティングシステムの違いは大きく3つ
取得するための日数 フリーエージェント:入団から一定の一軍登録日数が必要 国内FA:通算8シーズン(大学社会人出身者の場合7シーズン) 海外FA:通算9シーズン ポスティングシステム:海外FA権の取得条件を満たさなくても、所属球団の承認を得れば移籍が可能 権利の所在 フリーエージェント:取得した選手の権利 ポスティングシステム:選手からの要請を受け、球団が承認できる権利 交渉期間 フリーエージェント:制限なし ポスティングシステム:ポスティング翌日から45日間 2024年シーズンは、ダルビッシュ有投手と山本由伸投手がポストシーズンで史上初の日本人投手で投げ合い、大谷選手と山本投手が所属するドジャースがワールドチャンピオンに輝くなど、日本人選手が大活躍したシーズンだった。 2025年シーズンは、今回契約合意した菅野投手や佐々木朗希投手らもメジャーに挑戦予定で、さらなる活躍が期待される。
テレビ朝日