これまで食べた中華料理は5000食以上! 酒徒さんが提案する、新しい家中華レシピ
クックパッドのポッドキャスト番組「ぼくらはみんな食べている」。食や料理に熱い思いを持ち活躍するゲストを迎え、さまざまな話を語ります。クックパッド初代編集長の小竹貴子がパーソナリティを務めます。今回のゲストは、中華料理愛好家の酒徒さんです。 ◇ ◇ ◇
手軽に作れる「中華料理」で人気を獲得
小竹:まずは私から酒徒さんのプロフィールをご紹介させていただきます。大学1年の夏に初めて訪れた中国でローカル中華料理の多彩さとおいしさに魅了されてからおよそ四半世紀、中国各地の食べ歩きをライフワークとされています。お仕事は食とは無縁のサラリーマンで、2000年代半ばから北京、広州、上海に通算10年駐在し、2019年に帰国。本場で知った中華料理のレシピをnoteやSNSで紹介する一方、2023年にマガジンハウスより出版した初のレシピ本『手軽 あっさり 毎日食べたい 新しい家中華』は発売直後から話題となり、第11回料理レシピ本大賞にて「プロの選んだレシピ賞」と「料理部門入賞」をダブル受賞。今、大注目の中華料理愛好家、それが酒徒さんです。 酒徒さん(以下、敬称略):すごく恥ずかしいです(笑)。 小竹:まずはダブル受賞、おめでとうございます。受賞を聞いたときはどう思われましたか? 酒徒:僕でいいのかなという困惑、そして、盆と正月がいっぺんに来たような喜びという単語が初めて頭の中に浮かびました。1つの受賞ならともかくダブル受賞で、しかも「プロの選んだレシピ賞」をプロから最も遠い人間がもらっていいのだろうかという、驚きと喜びが入り混じったような気持ちでした。 小竹:ご自身としては、なぜこんなに多くの方に愛されているのだと思いますか? 酒徒:手軽で身近な食材で作れたり、野菜をたっぷり食べられたり、季節の食材を使えたりという、今の日本で受け入れられやすい要素がもともと中国の家庭料理の中にはありました。それがあまりにも知られていなかったので、そういうものがあるという驚きも相まって、多くの人にインパクトを与えたのかなと感じます。 小竹:もともとはnoteに書かれていたレシピであったそうですが、本にするときに何か変えた部分はあったのですか? 酒徒:もちろん調整はしましたが、数ある中から78品を選ぶときに、本当に手軽でスーパーの食材で作れるものを基本にすることは明確に意識していました。僕は時間がかかる料理や変なものを取り寄せて作る料理も好きなのですが、みなさんは日々の料理として見ているので、一般的に伸びるのはやはり簡単に作れるものです。 小竹:では、この78品も人気のあるものを選んだ感じですか? 酒徒:そうです。あとは、作っていただきやすいものと僕自身が日常的に作っているものが多かったですね。変なものは2~3個だけ入れています。 小竹:それはどれですか?