拭えぬインフレ懸念にアメリカ金融政策はどう動くか
今後のアメリカの金融政策に注目が集まっている(イメージ画像:jessie/PIXTA)
2023年7~9月のアメリカ経済は5%超の高成長を遂げたが、11月に入って発表された10月の景気・インフレ指標は、景気が失速しつつあるかのような動きを示し、インフレが沈静化する様子をうかがわせた。 だが、これは、(1)9月中旬にかけてのガソリン価格の高騰で消費マインドが悪化したこと、(2)10月中旬にかけて長期金利が上昇し株価が下落したこと、などの一時的な景気の悪化が原因だった可能性が高い。 実際、ガソリン価格が反落し、長期金利が低下したあとの11~12月の経済指標は改善した。まず、雇用統計では、非農業雇用者数が11月前月比17.3万人増、12月21.6万人増となり、10月の10.5万人増から増加ペースが加速した。10月まで続いたUAW(全米自動車労組)のストライキが終了したことで、雇用増加幅が3万人程度、かさ上げされた。
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新見 未来