日陰を歩き続けてきたアイドルが「トロッコ」でかなえた夢、スケーターに重ねる思いとは…清司麗菜の#skatelife
NGT48の清司麗菜さんはスケートボードに打ち込むアイドル。一見華やかに見える世界でも、それが「仕事」となると厳しい世界のようです。そんな中、届いたあるスケーターが達成した快挙。その吉報に思うこととは――。「清司麗菜の#SkateLife~continuity180~」の第23回です。
厳しいアイドルの「順番」
トロッコに乗るという夢がかなった。
アイドルのコンサートでお客さんの近くまで行くときに乗る、アレだ。ライブ映像とかでよく見る光景だけれど、実は選ばれたメンバーじゃないと乗ることはできないから、結構ハードルが高いのだ。今から2年前、NGT48の劇場で行われた生誕祭のイベントで、「トロッコに乗れるようなメンバーになりたい」と宣言した。でも、トロッコがあるような会場でコンサートをする機会はめったにない。
そんな中、今年10月12、13日に横浜市の「横浜BUNTAI」で「Boostyファンまつり」というHKT48さんとの合同イベントが行われた。ここで私はトロッコに乗ることができたのだ。
初めての試みとなったこのイベントでは、コロナ禍に入って長らく開催されていなかった握手会の代わりに、「ハイタッチ会」という形でファンの方と約5年振りに交流することができた。48グループ本来の姿が戻ってきたような気がして、うれしかったなぁ。そして私にとっては、夢がかなった2日間にもなった。
夢がかなった――といった後にこんな話をするのもなんだけど、アイドルの世界はすごく厳しい。「順番」がつきものだからだ。
ステージでの立ち位置、振り付けなどがこの順番で決まる。コンサートは特殊で「何列目」という曖昧なものではなく、一人一人に番号が割り当てられることもある。つまり、一目瞭然でグループ内での自分の立ち位置がわかってしまうのだ。トロッコに乗れるようになるまでの道のりは、決して平坦(へいたん)ではなかった。
このイベントは、昨年12月に加入したNGT48の4期生が出演した初めての大きなステージだった。コンサートの経験値が圧倒的に高いHKT48さんとのステージは、NGT48にとって刺激的なことがたくさんあった。