日陰を歩き続けてきたアイドルが「トロッコ」でかなえた夢、スケーターに重ねる思いとは…清司麗菜の#skatelife
夢をかなえられてうれしかった反面、去年12月にアイドルになったばかりの4期生には初めて順番という「現実」が突き付けられた。悔しかった後輩たちもたくさんいると思う。
何を隠そう、私もその一人だった。NGT48に1期生として加入してから、その”順番”はずっと低空飛行。同期や後輩が前に立つ姿をみながら、自分の置かれた立ち位置を受け入れてきた。
悔しい期間はそれなりにあったけれど、2021年、6枚目のシングルが発売時に選抜から外れたときは「やっぱりな」って感情しかわかなくなっていた。今振り返っても「ギリギリだったな」って思う。そして、その年にスケボーに出会った。
驚く環境の変化
ここ最近、アイドルになってから、今までにないくらい忙しかった。10月7日にはSASUKEのアイドル予選会にも呼んでいただいて、その週末に「Boostyファンまつり」にも出演。1日休んで、翌日からまたお仕事やレッスンをする日々。11月9日には「スケボーのまち まつばら Street SK8 Cup in Matsubara」という大会にエントリーしている。しばらく乗れていなかったスケボーの練習もはじめなきゃ。11月23日にはスケートボードの世界最高峰の大会「SLS」の取材にも参加する。
正直、自分でも環境の変化にびっくりしている。厳しいアイドルの世界で、自分のグループの中でさえ低空飛行だったのに、ここ最近、仕事がたくさんある。大変だけれど、今が一番充実している。忙しいって、ありがたいことだなぁ。
そんな慌ただしいスケジュールの中、舞い込んできたニュースがあった。10月12、13日に行われたSLSのシドニー大会で、白井空良選手が初優勝を飾ったのだ。白井選手は9月に千葉市で行われた「Xゲームズ千葉大会」でも優勝している。
白井選手には、色んな感情を重ねてしまうのだ。私がアイドルとして結果を出せずに日陰を歩いてきた2021年。白井選手はこの年の東京五輪の準決勝で敗れた。一方で、優勝したのは、堀米雄斗選手だ。日本中が「堀米フィーバー」に沸く中、白井選手はどんな気持ちだったのだろう。