【ソフトバンク】甲斐拓也、13日にFA権行使へ 球団は全力で慰留努める
ソフトバンク甲斐拓也捕手(32)が、今季取得した国内フリーエージェント(FA)権を行使する意思を固めたことが12日までに分かった。 【一覧】FA有資格選手 「明日、球団に行ってお話しします」と明かした。申請期限の最終日となる13日にみずほペイペイドーム内の球団事務所へ出向き、申請書類を提出する予定だ。 甲斐は楊志館(大分)から10年育成ドラフト6位で入団。13年オフに支配下昇格を果たし、14年に1軍デビュー。17年から6年連続ゴールデングラブ賞を獲得するなど、名実ともに球界を代表する捕手へと成長。21年の東京五輪、昨年のWBCでは世界一にも貢献。今季も119試合に出場し、打率2割5分6厘、5本塁打、43打点をマーク。チームの4年ぶりリーグ優勝に欠かせない存在だった。 他球団との争奪戦へ発展する可能性は高いが、宣言残留を認める球団は複数年契約を提示するなど全力で慰留に努める。 ◆甲斐拓也(かい・たくや)1992年(平4)11月5日生まれ、大分県出身。楊志館から10年育成ドラフト6位でソフトバンク入団。13年オフに支配下へ昇格した。強肩で知られ、18年広島との日本シリーズでは6盗塁刺を記録し「甲斐キャノン」と異名を取る。19年の11本塁打は、育成ドラフト入団選手初の2桁弾。20年には、球団の大先輩、野村克也の背番号19を受け継いだ。170センチ、87キロ。右投げ右打ち。 ◆ソフトバンク捕手事情 今季は捕手として甲斐が117試合(うち先発102試合)に出場し、絶対的な正捕手として存在感を示した。他に海野が自己最多の51試合(同38試合)に出場し、今シーズンから捕手一本に挑戦した谷川原は4試合(同3試合)、経験豊富な嶺井は3試合(先発なし)だった。谷川原は2軍戦では74試合に出場するなど経験を積んだ。長打力が持ち味の渡辺陸もおり、もし“甲斐流出”となれば、若手を中心に激しい正捕手争いになりそうだ。