「絶対やりたくない」の声も…1500メートル上空を上る“恐怖のハシゴ”が人気沸騰「空中に浮かぶような気分」
中国で、上空約1500メートルに吊るされたハシゴを登るアトラクションが、お披露目された。実は中国では、こういったスリル満点のクライミング・アクティビティが若者を中心に人気となっており、各地で壮大なクライミング施設が誕生している。 【動画多数】絶対やりたくない!上空約1500メートルに吊るされたハシゴを登るアトラクション
まるで映画!トライアル映像公開
話題のハシゴは、湖南省張家界の七星山にある。ニューヨーク・ポスト紙によれば、このアトラクションは中国探検協会が開発。上空1500メートルの高さから、2つの崖を見下ろすように設置されているという。 10月初めにトライアルが行われ、スリルを求める人々が、高さ約168メートルの空の階段を登って行く映像が公開されている。安全のため、参加者はヘルメットをかぶり、梯子につながれたハーネスを装着することが義務付けられていたが、映像を見る限り、かなり心臓の強い人しか挑戦できない印象だ。
若者に大人気! 大自然と安全なスリルを満喫
中国のマーケティング・サイト、チャイナ・スキニーによれば、ここ数年、大自然の中でのスリルあるクライミング体験が中国の若者の注目を集めているという。 お手本となっているのが、イタリア発祥の「ヴィア・フェラータ」という登山ルートだ。イタリア語で「鉄の道」を意味し、ワイヤーロープや手すり、足場、梯子、歩道や吊り橋など、固定された設備が整えられた登山用コースとなっている。 新しいクライミング・アクティビティである「ヴィア・フェラータ」の魅力は、豊富な経験を必要とせず、高い崖などを登ることができる点だ。クライミングの途中で、壮大な景色を背景に、空中に浮かぶような気分を味わうことができるのも人気の理由だという。 愛好者たちは、最も爽快な瞬間は、崖に背を向け、谷を眼下に見下ろすときだとしている。「窓際に立ち半ば身を乗り出す」ような不安感があり、これが安全装具に支えられながら、スリルへと変化して行くと表現している。
景勝地に続々誕生! 人気で要予約も
ニューヨーク・ポスト紙によれば、七星山の梯子は現在メディアやインフルエンサーのみに公開されているが、数週間ほどで一般にも公開される予定だという。調整される可能性はあるが、チケットは100ドル(約1万5000円)以上になるということだ。登山経験の浅い人でも参加は可能だが、身長4フィート(約122cm)未満、高血圧、心臓病の人は不可となっている。 チャイナ・スキニーによれば、「ヴィア・フェラータ」は、中国各地の景勝地で導入されている。休日や夏休みなどには大混雑し、事前予約制に切り替えたところもあるほどだ。導入は、各地で今後も続くと思われ、専門家を起用し、安全性の強化も進められているという。
文:山川真智子