首相「幅広い合意形成」の決意示す…29日の臨時国会、所信表明で言及へ
石破首相が29日に臨時国会で行う所信表明演説の概要が26日、判明した。少数与党の立場で臨む国会論戦を念頭に「他党にも丁寧に意見を聞き、可能な限り幅広い合意形成が図られるよう、真摯(しんし)に、謙虚に取り組んでいく」と決意を示す。
国民民主党が求めた「年収103万円の壁」の引き上げを巡っては、「2025年度税制改正の中で議論し引き上げる」と明言する。国と地方の税収減などの課題については、「今後、検討を進め、解決策について結論を得る」と言及する。
社会問題化している「闇バイト」に関しては、「日本社会の中で大切にされてきた価値観・道徳観を揺るがしかねない」と危機感を強調。検挙の徹底や有害情報の削除を進めつつ、防犯カメラ整備や地域ボランティアの自主防犯パトロール車(青パト)の活動を支援すると訴える。
「令和の米騒動」と呼ばれた今夏のコメの品薄にも触れ、「人口減少下においても生産基盤を強化し、安定的な輸入と備蓄の確保などを通じて、食料安全保障を確保する」と主張する。