【鈴鹿8耐】青いスズキがサーキットに戻ってくる! #0 Team SUZUKI CN CHALLENGEの戦い振りに注目!!
いよいよ決勝が間近に迫ってきた鈴鹿8時間耐久ロードレース。3連覇を狙うTeam HRC、テストでトップタイムをマークしたDUCATI Team KAGAYAMA、3人とも安定した速さを見せるYARTなどがトップ争いを繰り広げそうだが、カーボンニュートラルなチャレンジで注目を集めているのは#0 Team SUZUKI CN CHALLENGEだ。 【画像】Team SUZUKI CN CHALLENGEのメンバーや走行の様子などをギャラリーで見る(8枚) 文/Webikeプラス 佐藤“ことぶき”寿宏
完走するだけでなく、速さにもこだわるGSX-R1000R
3月のモーターサイクルショーでプロジェクトリーダーである佐原伸一氏によって明らかにされ、カーボンニュートラル素材を使った外装を身にまとったSUZUKI GSX-R1000R、燃料は40%がバイオ由来のエルフMoto R40 FIM、オイルもMOTULのバイオ由来ベースのもの、タイヤもブリヂストンが再生資源・再生可能資源比率を向上したものと、まさに走る実験室ともいえるマシンで参戦する。実験的クラスとして設定されるエクスペリメンタル(EXP)クラスとなり、賞典外となるが、ベースマシンは実績のあるヨシムラSERTのGSX-R1000Rだけに、2回のテストを終えたところシングルフィニッシュは見えて来ているようだ。 「もちろん完走は第一目標でありますし、データをしっかり取るためにも最低条件だと思っています。ただ、完走するための参戦では意味がない。極限の状態で走るからこそ開発、実験になりますし、だからこそ速さにはこだわりたいですね」(佐原氏) 2022年にMotoGPを撤退し、2輪のレースグループを解散したスズキ。このプロジェクトのために、MotoGPを経験したスタッフを集め、新たに初めてレースを経験する社員も加わった。スズキのレースの火を灯し続けるために人材育成も目的の一つとなっているからだ。耐久レースは、特にライダーケアやピット作業など、チームスタッフとしてやるべきことが多い。レース中は、コースで1秒削るのも、ピット作業で1秒削るのも同じ。レース本番までタイヤ交換などのピット作業の練習に明け暮れているそうだ。