1970年代の名作を復刻【Z世代も注目するリバイバル】セイコー、ハミルトンなど厳選4モデル
また、レースシーンが白熱していた50~60年代の波を受けた、モータースポーツにも使用できるスポーツウオッチとして登場したのがティソの“PR516 クロノグラフ”。2024年5月に登場した“PR516 クロノグラフ メカニカル”は、70年代に誕生した初代モデルのデザインを再現している。 ファン心をくすぐるのは、当時の針やインデックス、ベゼルの配色、タキメーター表記、プッシャー形状にいたるまで細部を忠実に再現したところではないだろうか。スポーティーなビジュアルながらも、70年代にトレンドにもなった高級感を演出するボックス型のサファイアクリスタル風防を採用している点もポイントが高い。
アンダー10万円で入手可能! タイメックスの復刻モデル
比較的に手ごろな価格帯で入手できる復刻モデルもタイメックスから登場している。創業170周年を迎えたタイメックスが展開している“Reissue(リイシュー)”シリーズに、6月に登場した““Q TIMEX 1978 DAY/DATE (キュー タイメックス 1978 デイデイト)”は自社アーカイブを復刻している。 本作ではモデル名にある通り、78年に登場した初代モデルを再現しつつ、文字盤には2024年のトレンドカラーであるグリーンを組み合わせた。深みのあるグリーンとステンレススチール製クッションケース、バータイプのアップライトインデックスはエレガントで柔らかい印象を与える。
アナログからデジタルへ 変革期を表現した“ハミルトン”
60年代まではアナログのみだった腕時計だが、70年代に入ると一変、デジタルウオッチが誕生してきた。そんな変化を背景に登場したのが、ハミルトンのパルサーモデル。LED式のデジタル表示とステンレス製ベルトとケース、シンプルでメカニカルな見た目のパルサーシリーズの初号機“P1”は70年、その後“P2”は73年に登場している。 2020年に発売された“ハミルトンPSR”は、“P2”のデザインをベースに、アイコニックな幅広のクッション型ケースや当時と同じサイズ(40.8×34.7mm)を採用している。一方で、ルビーを使用していた風防はサファイアクリスタルに、表示は液晶ディスプレイと有機ELを組み合わせたハイブリッドディスプレイを採用するなどの進化も見られる。
復刻モデルならポストヴィンテージ“風”を楽しめる
70年代に誕生した腕時計は、今ではポストヴィンテージとして希少価値が高く、そもそも入手が困難になっている。名作の復刻版であれば、ポストヴィンテージに手が届かない現代人でも楽しむことができるかもしれない。 ファッションのトレンドは20周年周期とも言われ、時代を間違えると一気に“古臭く”見えてしまうため注意が必要だが、腕時計についてはそれほど気にせず着用できるのも嬉しいポイント。お気に入りの復刻モデルを見つけたら、もとになった名作を知る“腕時計の旅”をしてみるのも楽しいかもしれない。