イングランド代表落選がサンチョの去就に与える影響 ドルトムントにとっては吉報か
シーズン後半は古巣で躍動
21日(現地時間)、イングランドサッカー協会(FA)はEURO2024に向けた直前合宿に参加するメンバー33名を発表したが、この中にボルシア・ドルトムントのジェイドン・サンチョの名前はなかった。 構想外となっていたマンチェスター・ユナイテッドから出場機会を求めて今年1月に古巣ドルトムントに期限付き移籍で復帰したサンチョは、公式戦20試合に出場して3ゴール3アシストを記録。UEFAチャンピオンズリーグ(CL)では決勝トーナメントの全試合に出場し、11年ぶりとなるドルトムントの決勝進出に大きく貢献した。 こうした今季後半の活躍からイングランド代表復帰の可能性も取り沙汰されていたが、今回発表されたメンバーではフィル・フォーデン(マンチェスター・シティ)やブカヨ・サカ(アーセナル)、アンソニー・ゴードン(ニューカッスル)など層の厚いサイドアタッカー陣に割って入ることはできなかった。 しかし、ドイツ紙『Bild』は、今回のサンチョの代表落選はドルトムントにとっては好材料ではないかと指摘している。 ユナイテッドとの間で取り交わされた契約では、サンチョのレンタル期間は今季終了まで。ドルトムントはレンタル期間の延長についてユナイテッドと協議の場を設ける方針で、さらにサンチョ自身もドルトムント残留を望んでいるという。 一方、ユナイテッドはサンチョを他のクラブにレンタルするのではなく売却したいと考えているが、サンチョがEURO2024でプレイしないことが決まったことで今以上に同選手の市場価値が上昇する可能性もなくなったため、今後ユナイテッドとの交渉に臨むドルトムントにとって、サンチョの代表落選にはプラスの面もあると『Bild』は分析している。 6月1日のチャンピオンズリーグ決勝戦後に始まると見られている両クラブの交渉は、果たしてどのような結末を迎えるのだろうか。
構成/ザ・ワールド編集部