小さな町に年間350万人 !?“未来型”地方リゾート「VISON」の戦略
VISON盛況の秘密~3食絶品の滞在型&新サービス実験場
〇絶品の秘密2~滞在型「美食リゾート」 1日で回り切れない「VISON」は宿泊施設も充実している。 山の斜面に建てられたのは、露天のジャグジー風呂付きの部屋などがある家族連れに人気の「ホテル ヴィソン」。最近オープンしたのは少しグレードの高い宿「ハシェンダ ヴィソン」。落ち着いた空間はイギリス発の家具やインテリアのセレクトショップ「ザ・コンランショップ」がデザインを監修。窓の外には緑豊かな田園風景が広がっている。 そんな滞在型リゾートの最大の特徴は 「3食美食」だ。 朝食は予約が取れない和食店として有名な東京・恵比寿「賛否両論」の店主・笠原将弘さんが監修している「笠庵 賛否両論」で。 こだわりの食材で丁寧に作られた色とりどりの味わいが楽しめる「笠庵特製 出汁茶漬け御膳」。中でも人気は鯛茶漬けだ。 昼におすすめの美食スポットは「アット シェフ ミュージアム」。フードコート形式で全国の有名シェフの味を楽しめる。
東京・広尾の人気イタリアン「オステリア ルッカ」桝谷周一郎シェフの「小海老とトマトのブルスケッタ」は地元のトマトをふんだんに使った逸品だ。フランスでミシュランの星を持つ「レストラン パージュ」手島竜司シェフの、ミルクの泡をまとったかわいらしい「松阪牛入りハンバーグ」も食べられる。メニューは全部で17種類もある(3品2500円)。 そして夜、「竜吟虎嘯 薪場」で楽しむのは薪で焼く松坂牛。「特製ランク松阪牛 薪焼リブロースステーキ」(時価)は驚くほど柔らかい、うまみが凝縮された味わいだ。 日本では珍しい三食とも美食を味わえる滞在型リゾート。立花が作り出したそのコンセプトについて、「VISON」開業当初から関わる「賛否両論」の笠原さんは、「立花さんから『こういうものをつくってこうしたい』という熱い思いを聞いて、『VISON』という場所から日本中に和食の良さを発信できたら面白いし、料理業界の刺激にもなると思います」と言う。